[携帯モード] [URL送信]
傷付ける事しか出来ないの。

我ながら、陳腐な策だと思った。
この身体で、彼を手に入れようなどと。

けれど、彼の美しい瞳に、情欲の色を見た。

彼の腕に抱かれ、
彼の熱い吐息に包まれ、
甘い声をあげながら 僕は
自分が堕ちていく音を聞いた―…

彼を憎む僕と
僕を愛した彼は
皮肉にも同じ手段を選んだ。


体を繋げる事で 互いを縛った。








“ボクをあげるから”




キラ…キラ。…キラ……ッ
好きで好きで仕方がないんだ。
…どうしたらいい…ッ?



本当にお目出度い人だな君も。
君はボクの体が欲しいと言った。
だからボクはこの体を君にあげた。
この体だけを。


違う!俺はお前が欲しかったんだッ!


だからあげただろう?
この体を君の好きにさせた!
この唇も、この胸も、この脚も、内(ナカ)も!!


違うんだキラ…っ違うんだよ……

…俺はお前を愛してるんだよっ…





―――全てが、もう遅い。







∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵

ちょこっと予告編っぽく。



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!