悪戯書き集 年越しの話@ 今日は大晦日。当然冬休みだから実家に帰って、年末に祖父の家に来てる。 んで、ゆっくりしようと思ってたんだが…。 「ほらー!唯一の男ー!働けー!」 この妙にテンションが高い人が俺の母親。 「ブツブツ変な事言わないでおせち詰めてよ」 「………普通女の仕事だと思うんだけど」 そう言いつつ逆らえない俺。お年玉の為だお年玉の為だ…! 「差別ー!柚ピー!ウチの息子が差別した!」 騒いでないで働いて欲しい。 「お蕎麦茹でてるんでちょっと黙ってて下さい」 この律儀に蕎麦茹でてるのが、俺の従姉妹。うるさい母親を黙らせる今の所唯一の人。 「だって!れーちゃん黙って!」 「いや、言われたのおふくろだろ」 そう言いつつ再び逆らえない俺。素直に黙って重箱(一段目)に煮物を詰め終える。 「蕎麦茹で上がったよ」 茹で終えた蕎麦を丼に入れて柚ピーはそう告げる。そして俺を手招き。 「蕎麦運んでくれる?」 命令口調じゃないのが嬉しいよ、柚ピー! 当然俺は蕎麦を運ぶ。 「ウチが作ってあげたんだから、早くおせち詰めなさいー!」 母親が後ろで騒ぐ。 俺の師走はギリギリになってこそ忙しい。 2009/01/01 [*前へ][次へ#] |