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悪戯書き集
新入生いつでも待ってますよ、な話
そこには真っ黒だが豪華なドレスを着た華が居た。そこに鎧を着た、しかし身軽そうな零一が現れる。
「女王様、ご用件は何でしょうか」
零一は華の目の前で跪き、そう言った。
「お前に頼みたい事がある」
華は普段とは違って優雅に言った。初めだけは。
「えーと、隣の国の国王殺ってこい。以上」
華の態度の豹変ぶりに零一は動けなかった。そんな零一に華は痺れを切らしたのか零一を蹴っ飛ばす。(その時零一は「ぐへっ」と主人公らしからぬ声を出した)
「さっさと行ってこい!」
そう言った華は零一をもう一度蹴っ飛ばして去っていった。(その時零一は「ふぎぃ〜」と主人公らしからぬ声を出した)
暗転。
そこには猟師の格好をした友恵が居た。体育座りをして歌っている。
「君のことみっくみくにしてあげる〜♪うーたはまだね、頑張るから♪みっくみくにしてあげる〜♪だからちょーっとー、覚悟をしーててよねー♪」
そこに質素だが、そこそこ良い物を着ている藤夏が現れた。手には本。
藤夏は友恵の目の前を無言で通り過ぎる。友恵は藤夏に慌てたように声をかける。
「ちょっ、ちょっと〜!ここは無視しないで声をかけるとこだよ〜」
藤夏はピタリと止まり、振り返る。
「………すまない」
藤夏は友恵に近づき、無表情&棒読みで言い始める。
「そこのお嬢さん、なんて面白い歌を歌っているんだろうね、おじさん感動しちゃうよ、いやいや今の言葉は侮蔑の意味の言葉ではなくて、ただ単に興味深く思っての言葉なんだ、ああ気にしなくていいんだよ、勘違いさせてしまう私が悪いんだから。君は見たところ猟師か何かかな、実に可愛い格好をしているじゃないか、ズボンをはいていて露出が全く無いと言うのが不満だが、そうで無ければ猟師は出来ないし、猟師ではないからね、仕方がないだろう、しかし君はスカートをはいた方がもっと可愛らしく見えると思うのだが、お洒落と言うものに興味はあったりするかい、ところで、君はスパッツは好きかい、私はスカートの下にスパッツをはくのは邪道だと思うのだけれど」
「ストップストップストップ!!」
なおも続けようとした藤夏を友恵は止める。
「誰がナンパしろって言った!?それに最後は只の変態じゃん!」
「………すまない」
暗転。
暗い中、零一の声が響く。
『こんな感じに生物部は新入生の入部をいつでも待ってます!』
暗転。
「こんなのでどうだ!?新入生勧誘のビデオ!」
「「来るかーーーっ!!!」」

2008/10/02

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