Other
No tears
いつも当たり前のように過ごしていた日々。
毎日が楽しかった。
―何で?
時々ケンカもしたけれど、毎日がキラキラしていた。
―どうして?
あなたと一緒にいるときはその一瞬一瞬が光っていた。輝いていた。
―私のこと嫌いになった?
あなたはいきなり私の前から姿を消した。
―どこに行ってしまったの…
ただの家出か何かだと思ってた。
―家出に決まってるじゃん。
最後に声を聞いたのは、いつだったろうか。
―夜中に電話していた時かな?
そして、あなたはようやく帰ってきた。
―おかえり、おかえり。ずっと待ってたんだよ。
心に何個も何個も、いかりを落とされたような気がした。
―重いよ。私、沈んじゃうよ。
困ったような顔をしてあなたは笑っていたね。
だから私も困った顔して笑った。
―ねえ、何でそんな顔をしているの?
帰ってきたあなたは、手に私とのツーショットの写真を握っていた。
思い出の一枚。私のお気に入りの写真。
―懐かしい……
あなたのお母さんから掛かってきた電話の内容にただ、頭の中は真っ白になって、自分が何を考えているのか分からなかった。
…何も感じなかった。
―あぁ、これが何も感じないってことなんだ。
私は、二度と起きないあなたに向かってただ、ただ、
｢ありがとう｣
と
｢ごめんね｣
を繰り返した。
あなたはもう泣くことが出来ない。
そんなあなたを、私は黙って見つめることしか出来ないの。
No tears
涙なんかない。
(出そうと思っても出ないよ…)
(あなたと一緒だからこそ価値ある涙)
(あなたがいないんじゃ価値なんかない)
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
めちゃくちゃ突発的ですね…
訳分からなくてごめんなさいυ
by緋奈
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