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夢小説
冬に

「寒い」
白い息を吐いた。生憎コートなんてものを持ってモビーディック号に乗ってなんていなかった。中に戻ろうか。…否、それじゃあ面に出た意味がない。(こんなときに限って軍艦が現れたんだから本当に空気読んでほしい)まあ白ひげ海賊団に政府軍から手を出すとは思えないけれど、念には念をだ。
「なんだァ寒そうな格好してんな」
「エースさん」
あなたに言われたくない、なんて思ったけれど、意外にも厚着だった。どうやら寒いとかは感じるらしい。
「俺は火だけど、寒いとかはちゃんと感じんだよな」
でもさ、手先は冷たくなったりしねえんだよ。そう言って、手を頬に当ててきた。…本当だ
「あったかい」
「つめてえ」
そう言って笑うと、エースさんは上着の前を開けて私を中に入れた(!)。
「お前つめてえなァ」
「………」
端から見たら抱きしめられてるんだろうか。というかこれは抱きしめられてるのだろうか。エースさんがどういうつもりでしているのかが分からず、反応に困る。ただぽつりと「あったかいです」と呟いた。彼はそれを嬉しそうに頷いてくれた。
「お、雪だ」
その声を聞いて空を見上げた。真っ白な花びらみたいのが、はらはらと落ちては水滴になっていく。
「すごい」
雪なんて見るのは何年振りだろう。成人してからは一度も見ていない気がする。積もるかなあ。小さく呟いたら次の島は年中雪が積もってると言われた。
「良いですね」
「何が」
「ゆき」
「そうか?」
「滅多に見れるものじゃないでしょう」
「でも冷えるぞ」
「そのときは頼みますよ」
笑いながらエースさんを仰いだ。エースさんは一回キョトンとしてから顔を赤くしてから笑った。体に振動が伝わる。
「そうだな」
ぎゅう、と抱きしめられる。ああ私は幸せだ。



Are you happy ?
(YES!)



:)若いってすばらしい




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