修練場
What I have wanted is...(英)(中編)
俺は、やっと手に入れたんだ。やっと…
「イギリス様?いかがなさって?」
この目、この顔…俺はすべてを手に入れたんだ。
ずっとずっと欲しくてたまらなかった。見ているだけでは駄目だから。
持ち主を倒したんだから、文句ないよな?
「次の仕事はなんでしょう?」
俺のうちの言葉もすっかり覚え、仕事も手早い…連れてきてから手を出してはいなかったけれど、もう俺のモノにしてしまっても…いいよな?
「なまえ…」
右手で頬を撫で、腰に手を回す。
「お前の仕事ぶりには感心している。これからも頑張ってくれ…」
俺となまえとの距離がゼロになる…
ドン―――
こんな細腕の、どこにそんな力が残っていたのか。
なまえは俺を突き飛ばして言った。
「これも、仕事ですか?」
その目を見て、気づいたんだ。
俺はなまえを手に入れた気になっていただけだと。
なまえの目は、ずっと俺を見てはいなかったのだ。俺の目を見て、同じ色のあいつを見ていたのだ。
それに気付かぬよう、なまえが夜な夜なスペインちの言葉ですすり泣いているのを聞いて聞かぬふりをしていた。なまえは俺のモノ…俺の…
俺は、間違っていた。
俺が欲しかったのは、こんななまえじゃない。
…俺は、あいつの隣で笑っているなまえが欲しかったんだ。
こんな皮肉、笑えないぜ。
イギリス難しい!眉毛ファンのみなさん、ごめんなさい。
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