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修練場
we are in one dream(西)
「親分、親分、仕事まだ終わらないの?」
手元の本に栞を挟んで声をかける。
親分はペンを置き、くるっと振り返った。
「ごめんなぁ、もう少しやし先寝ててええでぇ。」
「うん…」
そんなこと言ったって、昨日だって一昨日だって遅くまで仕事していたのに…大丈夫かな…
「アントーニョ…今日は一緒に寝よ!だからもう寝ちゃ…だめ…?」
「…どないしたんなまえ?いつもは一緒に寝よ言うてもイヤイヤってするんに…」
「…だってアントーニョ寝不足だし、もっと寝てほしくって…」
クスッとアントーニョは笑った。
「俺は丈夫だから大丈夫やけど、なまえからのお誘いとなれば話は別やなぁ〜」
机のランプを消し、こちらへ寄ってくる。
「ほな、寝よか〜」
アントーニョは私の頭をくしゃくしゃってして手を取って寝台へ向かう。
「なまえ、おやすみなぁ〜…」
アントーニョは流石にすぐ寝たけど、私は彼の腕の中でドキドキして、眠れなかった。
「親分、大好き…」
ぽつりと呟くと、意識的にか無意識にか腕の力が強まった。近すぎるどこかあどけない寝顔。あぁ、今夜は眠れない。

朝…
「…ん〜おはよう、なまえ…ってどないしたん、そのクマ!」
「…やっぱもうアントーニョとは寝ない…」

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あきゅろす。
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