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共依存の法則(御克)※ぬるいえろ有
 




※露骨な表現はありませんが一応えろいです
※相応しくないと思う方は自重しましょう
















好きだからいじめたい、とか。私は小学生か。そう何度も思った。けれども「許して」とすがってほしくて、またいじめてしまう。
私にだけ傷ついて、私にだけ癒されれば良い。それが独占欲だと気づいたのは最近だった。


「御堂、さ…ぁあ…っ」

「克哉…さっき本多と何を喋っていた?」

「そんな…御堂さんが、心配するようなことは…っあ…何も、ない…っ!」

「じゃあどうして、あんな泣きそうな顔をしていたんだ?」


会社の休憩室で二人が喋っているのを見つけた。何を喋っていたかはわからない。でも、本多の言葉に克哉は確かに動揺していた。そして困ったように笑ったかと思うと、そのまま俯いてしまった。そんな克哉を、本多は抱き寄せていた。
息が詰まりそうになった。声が出ない。苦しい。私はそんな状況から逃げ出したくて、その場に背を向けた。


「君を傷つけて良いのは私だけだ。」

「っあ…んんっ…御堂、さん…っ!やめ、て…くださ、っあ…!」

「克哉…君は誰のものだ?」


私は感情のままに克哉を抱いていた。酷い言葉を浴びせ、乱暴に触れた。克哉は泣きそうな顔をしながら私にすがる。

それで良い。そんな顔は、私だけが知っていれば良いんだ。


「克哉…っ!」

「…っ、御堂さんの、ものです…俺の全部は、御堂さんの…っ」


快楽に溺れる彼の表情は私の理性を徐々に崩落していく。甘い声が私の脳内を駆け巡り、溶かされていくような感覚に陥った。
私は腰の動きを速めた。快楽で零れた、目尻に溜まる涙を舐めてやると、克哉は顔を背けた。


「克哉…?」

「…でも…っ」

「でも、っ…なんだ…?」

「でも、御堂さ、ん…は…っ、俺のものじゃ、な、い…っ…」


悲しそうな表情だった。私の腕を握っていた手に力が込められる。私を見上げた克哉は、その綺麗な目に涙を浮かべていた。今までの生理的な涙ではない。感情が流した涙だ。


「何を馬鹿なことを…っ、言っているんだ?」

「だっ、て、っあ…ぁあ…んっ!もう、ぃや、あ…っ!だめ、です…っもう、イく…っ!」

「…っ、く、ぁ…っ」


2人とも精を放ったあと、いつもなら抱き合ってどちらともなくキスをする。それなのに今日は突き放された。
克哉は布団にくるまっていてろくに顔も見えない。ただ、震えているのはわかる。泣いて、いるのだろうか。


「克哉、いったいどうしたって」

「御堂さんは、ずるいです…。」


克哉は布団にくるまったまま涙声でそう言った。ますますわけがわからない。理由を聞かせてくれない克哉に、私はやきもきした。


「俺のことはこんなに縛り付けるくせに、貴方は僕のもとに留まってくれない。」


何か勘違いしている。縛り付けているのはどっちだ。私はこんな風に誰かに執着したことなんて、ないのに。心外だ。私の気持ちを疑うだなんて。
克哉の中に燻る何かを取り除いてやりたかった。私は布団ごと克哉を抱き締める。布団の中でもぞもぞと動く克哉を、強く、強く。


「どうしてそんなことを思った?」

「だって…」

「私が信じられないのか?こんなにも、君にだけ執着しているのに。君が同僚と話しているだけで、いつも嫉妬しているんだぞ。」


布団は分厚くて、克哉の体温すらわからない。今まであんなに熱を交わしていたのに。こんなに近いはずなのに、どうして。これでは私の言葉さえ届かないような気になってしまう。


「本多が、」

「…本多?」

「見たって…御堂さんが、綺麗な女性の腰に手を回して歩いてるところ…」


漸く合点がいった。つまりただの嫉妬だ。それにぐるぐると一人で考えてあんなことを。
でも、何故だろう。私のために泣く彼を見ると、何かが満たされていく。我ながら最低だ。


「ふっ、ははっ…馬鹿だな、君は。」

「な…!何笑ってるんですか!僕は…」

「嫉妬、してくれていたんだな。君だって、それが仕事だってわかっているんだろう?」

「…御堂さんは、その…凄く格好良いから…俺と一緒にいる理由がわからない…。俺の側からいなくなるかもしれないって、いつも心のどこかで思ってしまうんです。」


そんな風に想われていたなんて知らなかった。かわいい。本当に。こんなにかわいい男の元を、どうして離れる必要がある?


「こんなに、愛しているのに?」

「…っ、それは!」

「私が傷つけたんだ。私が癒してやらないとな。たっぷり愛してやるから安心しろ、克哉。」


布団を剥ぎ取って直に克哉に触れると、克哉の体温と私の体温が混じり会って溶けていくような感覚に陥った。そうして、ひとつになれたらどれだけ幸せだろう、なんて。そんな恥ずかしいことを思うのも、克哉だけだ。

こんなに恥ずかしい男にしたんだから、責任は取ってもらう。一生をかけて。






end.






えろって何ですか。
辻褄って何ですか。
何より欲望が勝る私にはこの2つを両立させることはできませんでした。お目汚し失礼しました。









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