スタスカ短編
そんなに驚く?(蛇遣×月子)
―天文研究所―
「やっぱすごいなぁ・・・」
四季と一緒にアメリカに暮らしてからおよそ半年
最初も今もそうなのだが、四季の流暢な英語に驚いている月子。日本語のときとはまったく違う
ここに幼馴染の土萌羊もいるのだが、現在はいない
羊の話でも「最初聞いたときはびっくりした」と言っていた。それもそうだろう
「どした・・・?」
「・・・え?ってうわっ!?!???」
気づかなかったせいか、四季の顔が自分の目の前にあった月子は驚いて飛び上がる
顔近い!どうしよう!心臓が・・・!!
四季の方をちらっと見るとまったく理解できてない表情がそこにある
本人自覚無し。まぁそれが彼の天然さを表しているのだが
「そんなにびっくり?」
現在、月子は頷くことしかできなくなっている。コクコクと頷く
頭の中がこんがらがっていて、今喋ったら自分が何か変なことを言い出しそうで怖い。いや恥ずかしい
「・・・大丈夫?」
「だ、だい、じょ、う、ぶ、!!」
大丈夫じゃないらしい
「大丈夫じゃない」
四季にはっきりと言われた。月子は自分が「大丈夫」と喋ったとき、自分でも大丈夫じゃないということが思いっきりわかった
喋らなきゃ良かった、と後悔しているほどだった
一回深呼吸。もう一回・・・・。落ち着いた
「もう、大丈夫。ごめんね」
「なんで、謝る?」
「う、それは・・・」
そんな風に言われると何も言い返せなくなる
月子は良い言い訳を考えようとしている。だけどそんなのはすぐに思い浮かぶはずがない。あーもうどうしよう・・・!
「ごめん」
「ほえ?」
「だって、俺、悪いことしたみたい、だから・・・・」
しゅんとなっているのかわからないが、四季は下を向いた
「え、えっと!四季君が悪いわけじゃないから!勝手にびっくりしている私が悪いんだし!」
「・・・・ほんと?」
「本当だよ!だからね、落ち込まないで?」
四季はこくりと頷くと、月子に近づきぎゅっと抱きしめた
「・・・・え?」
「んー、あったかい・・・」
すーすー
「ね、寝ちゃった!?」
すぐに寝てしまった四季。だけど気持ちよさそうに寝ている
少しの間寝かせておこう。そう思った月子だった
〜shiki kagurazaka〜
あんたはいつも優しくしてくれる。そういうあんたが俺は大好き
ついつい抱きしめちゃったけど、でも眠くなってそこで寝た
急にごめん。だけど俺はあんたのそばにいるだけで幸せ
言葉では言えないけど、感謝
ありがとう
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!