アイマイモコ
06
「マジで!?」
「「――はははっ!」」
サボりらしき生徒たちは、大胆にも大きな声で談笑していた。おいおい、あんまり大きな声出してると先生に見つかるぞ。他のクラスはまだ授業中なんだからさぁ…。
ていうか誰だよ。こんな大きな声出してるのは!
ちょっと覗いてみよ。
「…‥」
俺は見つからないように教室のドアを開けて、廊下を覗いた。俺が思った通り、そこにはやっぱり4人くらいの男子が廊下で座ってサボっていた。
つか、サボるんなら教室入れば良いのに…――ん?
しかし良く見ると、その中に1人に見覚えのある姿があった。
「――瑞樹!?」
瑞樹だった。
よく見ると瑞樹の取り巻きにいるのは、朝俺が会った人とは違う奴らだった。
朝会った友人に比べるとものすごい派手な奴らで、所謂チャラ男っぽい感じだ。失礼な言い方だが、この人達は瑞樹には不似合いな友達、というのが俺の正直な感想だった。
でも瑞樹自身はそんなに嫌々という風には見えなく、寧ろとても楽しそうな感じだった。
「──はははは……あ、ところで瑞樹さぁ!お前最近、アイツと居ねえじゃん?」
「はぁ?アイツ…って?」
「ほら、2組の…なんだっけ?…えーっと…宮田?宮崎?誰だっけなぁ……あ、宮沢!そうそう、宮沢ナンチャラって奴?」
「――っ!」
──え?宮沢って、俺の事!?
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