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アイマイモコ
05

アホな俺だ。
誰が見てるわけでもないのに何をヘラヘラ笑っているんだろう。


俺は結局、瑞樹が行った20分後に学校の門を潜った。

「…‥」

俺はあの時、別に瑞樹の友達と一緒でも構わないから、瑞樹と少しでも一緒にいたかった。
俺はてっきり、瑞樹もそう言うのかと思っていたのに。だけど、まさか瑞樹があんな事を言うなんて思わずに俺はあの場に立ち尽くしてしまったんだ。

「おはよう、陸!」

「…あ…お、おう、おっはよ〜!今日も1限は数学だから張り切っていこうぜ〜!雄大!」

「はい陸のアホ〜!1限体育なんですよお〜!」

「……‥」

せっかく、明るくして気を紛らわせたかったのに、これじゃあ益々落ち込むよなあ…。

そんなわけで、今日の授業も忘れた上、体育着忘れた俺は、借りる時間もなく具合が悪いと言うことにして教室でサボる事にした。
みんなには笑われたけど…。
俺はしかたなく、教室から見える窓際の机に頭をうつ伏せにし、グランドを見学していた。



「…‥退屈だあ」

はぁ…暇だ。あぁ、みんな良いよな。俺も体育やりたかったな…
なんで体育は制服だとやらせてくれないんだろう。そんなの生徒手帳に載ってなかったよな。

俺は1人ガリガリ、と机にある傷を引っ掻きながら意味のない問答を繰り返していた。
しかし、そんな問答にも飽きが来ていた時、廊下からは何人かの声が聞こえてきた。

「……だよ…‥ははは」
「…だぞ………やっぱり…」


「…っ、やばっ、先生だ」

俺は先生が来たのかと思い、ドア越しから耳を澄ました。
しかし聞こえたきたのは、どうやら先生に比べると若干幼い感じの声だった。そしてそれが、俺と同じくサボりの生徒だということがわかった。

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