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アイマイモコ
01


人生にはいろいろある。

誰かに振られる事だってある。
だから俺にとって、それはたった1度の失敗だと思っているから今は悲しくないし、もう落ち込まない。

七転び八起き。

俺は一体、何回転べば幸せを手に入れられるのだろうか?
だけど俺は挫けない!

例え、今俺に信じられる人がいないとしても──


 *






act.2 七転び八起き



「………陸」

──5月のこと。

春から高校生になった。

そして今日から俺は親友 兼 元・恋人だった宮沢 陸のいる学校に転校してきた。
「してきた」と言うよりは、俺が陸を見つけて同じ学校に転校をしてきたんだけどな。

それは入学式から遅れる事1カ月後の出来事だった。


学校に到着すると俺は校長室に通された。そして中に入ると優しい顔をした担任らしき人と対面をした。

「こんにちは。私が担任の谷津です。君はとても成績が良いらしいね?」

「いえ、そんな事ないですよ」

担任は俺を褒めてきた。
いきなり「勉強してますから」と言うのも可愛げがないと思った俺はとりあえず謙遜をしてみた。

「実はね。君の他にもクラスにもう1人成績優秀な子がいるんだぁ」

「…は、はぁ」

担任の谷津と話しながら教室に向かった。
谷津先生はやっぱり性格もとても優しい先生で、その成績優秀だと言った生徒の事を自慢気に話していた。

‥ぷっ、ウケる。

「じゃあ、ここで待っててね?先生が呼んだら入ってきてね。 あ、これって転校生だけの特権だよ!」

「…はぁ?」

言うだけ言って先生は笑いながら教室に入ってしまった。と、特権って…
‥…やっぱりあの先生、少しウケるかもしれない。

実はここまで来てなんだが、俺は陸のクラスを把握出来ていない。できることなら同じクラスが良いのだが、5クラスもある学校なのでさすがに無理だろうと、初日から出鼻を挫かれた。

けど、再会ができたらお昼ご飯も学校も一緒にしたいなぁ。
俺はあの頃‥陸をずっと一人ぼっちにさせていたから。


「笹川くん、入って!」

「……は、はい!」

教室から声が聞こえて、俺は慌てて教室に入った。
神様!どうか陸と同じクラスでありますように!
…そして扉を開けて先生の隣へときた。

「今日からこの学校に来ました、笹川瑞樹です。」


俺は、もう1度この場所から陸とやり直すと決めたんだ!

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