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アイマイモコ
15

教室に入ると、去年一緒のクラスだった奴がほとんどいなかった。

「………」

取りあえず瑞樹は指定された席に座ることにした。
周りをみると他の奴らは前と同じクラスの奴らがいるらしく話し込んでいた。
女子の方はと言うと瑞樹に熱視線を向けていた。

「うざぁー…‥」

 1年の時は、陸しか友達がいなくていつも行動するのは陸とばかりだった。 確かに雄大とも友達だが、アイツはどっちかと言うと陸を通して仲が良かったと言う感じだ。
 そして2年になると陸とクラスが離れてしまい不安でたまらなかった。
けどその時に気さくに声をかけてくれた奴がいて初めて俺は陸以外の友達がたくさん出来た。
そして、今年はそいつらがいないこのクラスでは…‥

俺は近寄りがたい印象があるせいか、いつも周りは俺の存在を遠巻きに見ていた。
話しかけてくれても相手は俺をまるでお客様扱いで、話しかけても同じ扱い方だ。
だからこのクラスに来たら、またお客様扱いになるんだろう。

あいつ等がいればそんな事はなく楽しく過ごせるのにと思ってるはずなのに、そういう時に思い出すのはいつも決まって、なぜか陸なのだ。

…陸の‥クラスに行ってみようかなぁ??
恋人としては別れちゃったけど友達として復活はできるはず!
けど、さっき入り口でクラス替えの表を見た時に陸の名前が見つからなくてクラスがわかんない。

瑞樹は辺りを見渡した。

するとその中に数人、陸と同じクラスだった奴がいた。


「なぁ、お前ら。陸と同じクラスだったよな?」

「……あれ、笹川。陸と?あぁ、そうだよ。同じだったけど…」

「じゃあさ、陸が何組か知らないか!?」

「「………え」」

俺が質問すると、同じクラスだと言った2人は怪訝そうにし始めて顔を見合わせてた。

「…笹川、お前何寝ぼけてるんだ?」

「……は?」

「陸なら、3月の終わりに転校したじゃん!」

「――え?」


………転‥校?

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あきゅろす。
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