アイマイモコ
10
『突然ですけど、今日で宮沢くんが転校する事になりました』
終業式も終え、HRが終わると先生が俺に教卓へと手招きをしてきた。
俺はみんなの前で挨拶をするとクラスの奴らは案の定、内緒にしていた事を怒っていた。
けど一生の別れじゃないんだから必ず遊びに行く、と約束をした。
するとみんなは新しい門出にお祝いをしよう!と言い、カラオケに放課後行く事になった。
「…っていうかカラオケでお祝いって…」
「まぁ、いいじゃん?みんなの気持ちって事で。 じゃあ行こうぜ!」
学校を出ようとしたら担任が俺に肩を叩いて、職員室に来いと呼んできた。
中へ入ると先生達から寄せ書きと花束を大量に貰った。
それを見て、俺は本当に今日で最後なんだと認識させられた。
それからカラオケにみんなで行った。
男女合わせてクラスは35人。
自由参加だと言った中、全員参加をしてくれたのがとても嬉しかった。
部屋は少し狭かったけど、その分全員と話せたから良かった。
「おーい!りーく!盛り上がってるぅ!?」
「…ったりめぇーだろ!」
今日で最後で名残惜しい気持ちでいっぱいだった。
そして俺たちはとうとう9時まで盛り上がってしまった。
帰る時、みんなは「はい」と言って、硬い厚紙を渡された。
見るとカラオケにいる時に合間を縫って書いてくれたのだろう、寄せ書きを俺にくれた。
そこには「元気でな!」「遊びに行く」「よ!クラスのムードメーカー」とか 最後まで笑かしてくれるクラスメートだった。
けど、とっても良いクラスメートだったよ。
本当にありがとう!みんな!
絶対に忘れないからな!
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