ブラザーに愛をこめて
02
『今日、予定あるのか?』
出掛け際に兄貴に聞かれた。
俺は「特に予定はない」と言うと心なしか兄貴は笑っていた気がした。…意味が分からん!
そして学校到着するといつも俺の教室で待ってるか、もしくはダッシュで俺の教室に来るはずの龍の様子がなかった。
龍にしては珍しい話しだ。
‥まぁ、そんなにしょっちゅう一緒にいても可笑しいか。
・
・
しかし、
「……どうしたんだ?アイツ」
しかし2限‥3限…終いにはお昼の弁当の時間になってもあいつが来ないことを疑問に思った俺は、仕方なく龍のクラスのD組に行くことにした。
「あのー…ちょっと良いかな」
「ん?」
俺はD組に足を向けると、一番近くの扉側でお弁当を広げてた男子生徒に声をかけた。
「…あぁ、あんた園田だろ?」
「…へ?あ、あぁ」
その男子生徒は、律儀にもわざわざ箸を置いて扉の前まで来てくれた。…て言うか、デカイなぁ!
俺の頭辺りにコイツの目がある。兄貴より少し低いぐらいだ。しかも、何気にカッコいいし。
すると、その男子生徒はドアに体を預けた状態で、こっちに話しをかけてきた。
「柳田なら今日は休みだぜ?」
「…は!?マジですか?」
「あんた、柳田の携帯知ってんだろ?確認したの?」
「……あ」
「………」
男子生徒も呆れていた。
そしてソイツに礼を言って、自分の教室に戻って携帯を確認するとあの人の言う通り、やっぱりメールが来ていた。
どうやら愛子さんが来た日に食べ過ぎたのが今日祟って腹をこわしたらしい…。
ったく、だから言ったのに…
でも明日には復帰できるみたいだから心配はないみたいだ!
俺はとりあえず一息ついたところで今日の弁当はクラスの奴と食べる事にしたのだった。
そして、龍の話しをクラスの友達に話すとゲラゲラと笑い者にされてたのは言うまでもない。
〜〜♪♪♪
「あ。メールだ!」
すると、タイミングよく携帯にメールが来た。もしかしたら龍かもしれないな。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!