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ブラザーに愛をこめて
18


「ただいまー!悪い、ちょっとコンビニで………あれ」


リビングに居るはずの二人がいなかった。
そこには食べ終えた中身のない器だけがぽつんと残されていた。
しかし玄関に靴があったことから出掛けてはいないしアキナが帰ったとも考えにくかった。

なんだよ!
いつもは食べたらすぐ片付けろとか言うくせに器片付いてねーじゃん。
はぁ、たまには俺が片付けてやるか。


「暁名さんには関係ないだろ!」


ーーーん?

突如階段をかけ降りてくる音と同時に兄貴の声がした。しかしそれは穏やかなものではなくなにやら怒声混じりにも聞こえた。
しかも声が近付いて来てることからこっちに向かってるのは明白。
け、ケンカか?

「だって俺は思ったことを言っただけだよ」

「だからそれが関係ないって言ってるんです!」

「随分ご機嫌斜めだね。翔太くんのこと言われたから怒ってるの?でもそれは君が未練がましく翔太くんを追いかけ回してるからだよ」

「っ、黙ってください!」


やっぱケンカかよ。
おいおいおい…………。
しかもケンカの原因に俺が絡んでる!?
確かに翔太って………えー。


「黙らないよ。だって俺怜治くんの事好きだから」





ーーーは?

今………何つった?


「暁名…さん?」

「怜治くんが好きだからほっとけないんだ」

「……………」

好きって………?
兄貴に言ったよな。
何だそれ!

「こんな事言うの酷だけど、どーせ翔太くんは君のことなんて考えちゃいないさ」


は?
なんだよそれ………、
何言ってるんだよ?!


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