ブラザーに愛をこめて
08
ケーキ屋さんで目的の物が買えると終始ご満悦の様子の龍。はいはい、良かったね。
しかし、これで買い物が終わるのかと思いきや、今度はコンビニに入り始めてしまい、ポテトチップス数袋とアメ数十個をカゴに入れ始めた。
「げっ…、まだ食べるのかよ?」
「これは俺の。」
「それにしたって多いだろ?」
「そう?」
そうだよ、多いよ!
しかも買い置きなんかではない。
彼女も彼女なら彼氏も彼氏だ!
2人はデートの時、ご飯とかどうしてるんだろ?
「これも。あっ、あれも食べようかなぁ?」
「…‥」
まだ買うのかよ…‥??
「はぁぁ‥まだ何も食べてないのにお腹いっぱいだよ」
「俺は帰ったら、愛ちゃんとお菓子尽くしだぁ!」
「うげぇ〜…!」
約1時間と少し、買い物をしていた俺達は揃うものは全部揃ったのでそろそろお開きとなった。
時間は既に5時を過ぎていたが、初夏の6月と言うこともあって、まだ日も暮れてなく空は明るかった。
「明日、ノロケ話するよ」
「えぇーまたかよ」
「いやぁ実は俺、ノロケたくてしょうがないんだよ!」
「はいはい。じゃあ……」
「龍くーん!」
「「‥え?」」
俺と龍のちょうど分かれ道になった所で、後ろから女の子が龍の名前を呼んでいた。
俺と龍は振り返った。すると、その女の子をめにした途端、龍の目がキラキラと輝いた。
「…っ、愛ちゃーん!?」
「……」
あ、愛ちゃーんって…‥
まさか、あの愛ちゃんか!?
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