複雑な関係? 「ルルーシュ先輩っ」 またか… 先日、このアッシュフォード学園に転入してきた、彼 ジノ・ヴァインベルグは皇帝直属の騎士、ナイトオブラウンズである。 彼は貴族のくせに人懐こくいつもべたべたくっついてくる。 今だって― 「ヴァインベルグ卿…重いんですが」 「ジノでいいって言ったでしょ?ルルーシュ先輩」 そう言われても… 大体、ヴァインベルグ卿に"先輩"何て呼ばれるのだっておかしいのに。 「あ、ルルーシュ先輩!スザクは?」 「あぁ、スザクならさっき教室に」 「ふぅーん」 それだけ言うと、ヴァインベルグ卿はまた後ろから俺に抱きついてきた。 さっきも言ったが、正直言うと、重い。 身長だって俺より確実に高いし― 「ヴァインベル―…」 「じの!分からない?」 「いや、そう言われても…」 「今度、ヴァインベルグって呼んだらお仕置きだからなっ」 「なっ…」 「なーんてね」 ヴァインベルグ卿―いや… ジノは、そう言うとニカッと笑った。 その笑顔がとてもジノに似合っていて― 俺も思わず笑ってしまった。 (複雑な関係?) (スザク、これ見て) (ジノとルルーシュ?) (そう。廊下で笑いながら見つめあってた。…ずっと。……正直気持ち悪い) (ちょ、アーニャ!) おしまい |