チョコレート大作戦?
今日は2月13日。バレンタイン前日。
僕は、カレンダーと睨めっこしながら暫く悩んでいた。
それというのも、悩みの種はもちろん明日がバレンタインデーだからだ。
バレンタインデーは、女の子が男の子に思いを伝える日。
そもそも僕は女の子じゃないけれど、そこは気にしない。
ルルーシュにチョコをあげたいんだけどな…。
僕は、お菓子作りが苦手だ。
それがいくらチョコレートだったとしても、結局失敗して市販の物を渡すはめになってしまうだろう。
「うーん…」
一生懸命頭を回転させて、唸っていると後ろから聞き覚えのある声が…
「どうしたの?」
「か、会長!?」
そこにいたのは、生徒会長のミレイだった。
ちなみに僕は生徒会室にいる。だから、いてもおかしくはないのだけれど。
「カレンダーと睨めっこなんてしちゃって…。どうしたのかなー?と思って」
「あぁ、実は…」
会長になら言っても大丈夫だよね…多分。
そう思い、会長に全て説明した。
すると会長は、そんな事で悩んでいたの?相談してくれれば良かったのに!と、明るく声を上げてから、手伝ってあげるわよ!と言って、軽くウインクをした。
それから僕逹は2人でチョコレート作りをする事になった。
会長も、珍しく大事にしなかったから一安心。
**
それから2時間。
固めたりするのにはもちろん時間がかかったけれど、何とかチョコレートが完成した。
チョコペンで、デコレーションとかいうのも出来たし、絶対にルルーシュも喜んでくれるんじゃないかな。
とりあえずチョコレートは冷蔵庫にしまい、今度はラッピングを選ぶ。
「どんなのがいいのかな?」
「これなんかどう?」
「え!?」
会長が選んだのは、ピンクの包み紙で、ハート模様が印刷されているもの。
悪くはない…っていうか寧ろぴったりだけど…。
何か恥ずかしい。
「ははぁ〜ん。スザク君、恥ずかしいとか思ってる?」
「え…」
思いっきり図星で、返す言葉が見つからない。
すると会長は
「大丈夫よ!シャーリーも言ってたでしょ?恋はパワーなの。それに2人とも付き合ってるんだし!何今更恥ずかしがってんのよ」
そう言って僕の肩をバシッと叩いた。
「会長…」
その言葉に勇気をもらった僕は、さっきのピンクの包み紙を使う事にした。
明日のバレンタインデー…
成功させなきゃね。
**
そしてバレンタインデー当日。
チョコレートをきちんと包んで準備は万端。
仕事も今日はなくて…
朝からルルーシュに逢える!
色々考えていたらいつの間にか、クラブハウスの前についていた。
一息ついてから、クラブハウスのインターホンを鳴らす。
ルルーシュはすぐに出てきた。
「何だスザク。こんな時間に…仕事は?」
「今日はないよ!それより今日が何の日か知ってる?」
僕がそう言うとルルーシュは少し困りながらも、すぐに閃いた!と言うように顔をあげ「バレンタインデー…か?」と自信なさそうに言った。
「うん、大正解!」
明るい声でそう言うと、ルルーシュはホッとしたような表情を見せた。
「バレンタインデーがどうかしたのか?」
「うん…」
あれ、ルルーシュ気付いてないのかな。
ちょっと恥ずかしくなったけど、昨日の会長の言葉を思い出した。
恋はパワーなの…
「ルルーシュ、これ」
「これって…」
ピンクの包み紙で包まれた箱を見て、ちょっと驚いている。
「はじめて作ったから汚いけど…チョコレート…」
顔をそらしながら呟くと、いきなりルルーシュに抱きつかれた。
「ほえ?ルルーシュ?」
「有り難う、スザク。最近スザクが元気ないようで、寂しかったんだが大丈夫そうで良かった」
そう言って抱きしめる力を強めるルルーシュ。
多分僕が悩んでたのはバレンタインデーの事だな…。
そう言って小さく笑うと次の瞬間ルルーシュはとんでもない事を口にした。
「じゃあ、スザク。チョコレートプレイでも楽しむか?せっかくのバレンタインデーだしな(妖」
ちょうどチョコレートはうちにあるんだよ、そう付け足すと部屋につれていかれてしまった。
「え、ちょ、ルルーシュ!」
何故か体力がないはずのルルーシュから逃げる事が出来なくて…。
これから大変な事になりそうです。
終わり
―
あとがき
後半ぐだぐだですね…
無駄に長い…
恐れ入りながらもバレンタイン企画に参加させていただきました。
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