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小ネタ
別れ際の台詞(83/大学パロ)

「三蔵、あっちの電車でしたよね。」
「あぁ。」


5月の頭。
僕は三蔵を誘って都会に遊びに来ていた。
大学が忙しいため、祝日を狙わないとこのように遊びに行くことも難しいのだ。


「三蔵、歌上手いんですね。」
「お前はもっと曲を知った方が良いな。」
「はは、仰る通りです。」


去年ひょんなことから仲良くなったばかりの彼と、大学外で会うのは初めてだった。
というかそもそも研究室の違う彼とは、大学内でもほとんど会わない。
だから今日は色々話せて本当に楽しかった。

別れるのがやけに寂しいのは、そのせいだろう。
つい無駄話をしてしまうが、彼の性格的にそろそろ切り上げないと嫌われそうだ。


「今日は楽しかったです。次また……7月にでも誘って良いですか?」
「7月?」
「はい。」


本当は毎月でも誘って会いたいぐらいだが、さすがに……


「6月は?」
「………え?」
「あー、祝日無いんだった。さすがに無理か。」


少し残念そうに呟く三蔵。
そう、6月は祝日が無い。
だから僕も、敢えて7月と言ったのに。


「なら7月に頼む。」
「あ、はい。」
「ん、じゃあな。」


もしかして貴方も、毎月会いたいと思ってくれてるんですか…?


予想外なその言葉が、ただ嬉しくて。
僕はホームに向かいながら、つい頬を緩めてしまうのだった。




【END】




‥‥‥‥‥‥
違う大学に行くことになった友人との会話が元ネタ。毎月私と遊びたいのか君は!可愛いなこの野郎!(何)
何となく短編「Dear my...」の過去話(笑)




2009/6/18 季茶

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