必殺☆偽善者面 ・・・・・ 「えーと。話を整理すると。」 「はい。」 「要するに、二人は付き合っていると。」 「まぁ、そうですね……」 長い沈黙の後。 何故か並んで正座した4人は、ゆっくりと話をしてくれた。 内容は、もちろん二人のこと。 「軽蔑、しますか?」 じっと私の目を見る八戒。 他の3人も同じようにしているのが、雰囲気で分かる。 軽蔑? 私が、彼らを? 「え?何で?」 「はい?ですから……」 「たまたま好きになったのが、男だっただけでしょ?どこに問題があるの?」 正直言って、心中は決して穏やかではない。 妄想が現実になってるんだから(…) でも、そんなこと言えるわけないから…… 「いやその、世間常識というか…;」 「良いなぁ。私も恋人欲しいー……」 必殺☆偽善者面(ぉぃ) 「「「「………」」」」 4人は、顔を見合わせた。 「……なんか、由美子ってさ。」 「はい。」 「変な奴、だよな。」 「……え?」 「同感だ。」 「ちょっ、みんなー(泣)」 変な奴ってなんだよ! 同感ってなんだよ!! 思いきり顔をしかめた私を見て、八戒が吹き出す。 つられて悟浄と悟空が爆笑し、三蔵からハリセンをくらう。 想像通りの、彼らの日常。 1つ違うのは、妄想が現実になってしまったということだけ。 この先、私と4人の関係はどうなるのだろう? 興奮を抑えつつ、私は彼らの騒ぎを傍観していた…… 【END】 →後書き; BackNext |