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小話
藤路+彩都
お兄ちゃん二人。



誰もいない楠見家で一人ソファーで膝を抱えて、テレビ鑑賞。達希と奈子は学校で他の皆は仕事。
興味もない昼ドラを見る。なんだかんだ毎日見ている。


「ただいま」


リビングに仕事から帰って来た藤路さんが入って来た。いつもよりかなり早い帰宅。驚きつつも、返事を返す。


「お帰りなさい。今日、早いですね」

「ああ」


正直、藤路さん苦手だ。何話していいか分からない。まだ壁がある。
しかしだ、こう悩むのは俺の性に合わない。珍しく藤路さんと二人っきりだし、聞きたかった事聞いてみよう。


「あの、藤路さん、」

「ん?」

「俺の事嫌いですか」

「はあ?」


ネクタイを引き抜きながら、藤路さんが近寄って来る。ぼすんと隣に座った藤路さんは怪訝な顔をしていた。


「なんだ急に」

「いや、だって…、そうかなあと…」

「馬鹿か。嫌いじゃない。お前が俺の事苦手なだけだろ」


バレてたのか。
申し訳なくなって俯くと頭に藤路さんの手が乗る。


「気にするな。これからだろ。俺にとってはお前ももう大切な弟なわけだし」

「…藤路さん」

「だから敬語やめろよ、彩都」

「は、ぃ…あ、うん」





とうさい

お兄ちゃんズでした。
楠見家で暮らし初めて一週間とかそのくらいのお話だと思われる。
この後帰って来た聖蘭が嫉妬する。
彩都に触るなとか実のお兄ちゃんに向かって言いそう。



まえつぎ
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あきゅろす。
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