小話
天下+さがね+新大
お説教。さがね視点
伊行を8区に送るため地下に下りたら、天下さんと出くわした。
苦手というわけではないが、俺は歌さんの方が好きだ。よく会うのも歌さんの方だし。
そして伊行の首筋に付けた噛み痕が見付かり只今お説教中である。
「お前らは何をやっている」
「何ってセックスしただけ。良い匂いだったし、」
おい新大、余計な事を言うんじゃない。天下さんの眉間にシワが増えているのが分からないのか、
「新大、お前地下出禁にされたいようだな」
「え、や…出禁は、」
静かに怒っている天下さんからそーっと視線を外すと、矛先が俺に向いた。
「お前は伊行を食べ物とでも思っているのか?」
「…いや、思ってないけど、噛みたくなるっつーか…」
責めるような天下さんの視線。
だいたい俺はアイツに誘われなければ、あんな事にはならなかったのに。
「つか、伊行が誘ってきたのが悪い」
「そうだそうだー」
便乗してくる新大を睨む。
最初に手出したのお前だろ。お前が何もしなきゃよかったんだよ!
「あぁ?何だって…?」
低い声を出す天下さんに身をすくませる。
「お前らは1区から出て行きたいようだな?なんなら、この地区から出て行くか?二度と伊行と会えなくなるぞ」
「すみません許してください」
「無理矢理匂い嗅がないようにします」
「それでいい」
「…天下さんだって、絶対チビに手出すくせに」
ぼそっと呟いた新大の言葉は天下さんに届いたらしく、ぎろりと睨みつけられた。
「馬鹿っ、黙れ新大…!」
「…俺を怒らせるなよ」
「「はい、」」
あもさがにい
1区の王様には逆らえません
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まえつぎ
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