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くだけた



「にい、出来た」


はいと書類を渡せば、別の書類を渡された。


「次はこれをやっとけ。オレはちょっと出て来る」

「あの子んトコ?」

「まあ、な」


苦笑するにいを見て、ぎゅうっと胸が締め付けられた。


「いってらっしゃい、」


それでも見送るしかなくて、軽く手を振った。俺の頭をぽんぽんと叩いてにいは生徒会室を出て行った。

にいは生徒会長で、そして俺の兄でもある。血は繋がっていないけれど。俺の母さんとにいの父さんが再婚して兄弟になった。俺が中学に入学した頃だった。
それから三年、にいがいる高校に入学して俺は生徒会補佐として、にいの側にいる。
俺はにいが好きだった。弟としてではなく、恋愛感情で、だ。

しかしそのにいには俺と同い年の恋人がいる。一ヶ月ほど前から付き合い出したようで、ラブラブなのだ。


一人残った生徒会室でため息をつく。


「…寂しいなあ、」





―――――



兄×弟
うっかり兄に告白しちゃって、ぎくしゃく。自己嫌悪に陥り、うだうだ悩む。それから兄の恋人と一悶着あればいいかなと思う。



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