╋
keep
時刻は夜中の二時、
情事後、でかいベッドでごろごろしていたら、バシッと頭を叩かれた。
「いってぇ…なにすんだ」
「いい加減服着ろ」
「めんど」
着させてーと願いを込めて、恋人を見たが無視された。
無視はねぇだろ、無視は。
「お前、明日朝からバイトだろ」
「んー、そう」
「服着て寝ろ。オレはもう寝るからな」
呆れたようにため息をつき、恋人は部屋を出て行った。
一緒に寝ればいいのに。嫌なのかね?一緒に寝ると欲情しちゃうからー、なんて理由だったら、まあ仕方ないと思うが、たぶん違う。
あの人はオレに呆れてる。
もうずっと。
オレは今年でにじゅう、に?歳であの人はぴったり30歳。
もう五年くらい付き合ってる。
いわゆる、倦怠期ってやつですよ
最近やけに冷たいし、やる事はやるけど向こうから誘ってくる事もなくなった。ここはあの人の家で、高校卒業してすぐほとんど無理矢理居座った。
「…あーあ、別れ時なのかねー」
大好きよ、大好きだけど、
なんつーか、愛を感じない。
こんなダメダメなオレを、あの人は受け入れてくれたけど、長く付き合っていると余計に嫌になったりしてさ。
あの人はカッコイイし、金も持ってる。そんな人をオレは捕まえてしまった。
「…やっべ、むなしー」
―――――
年上×年下
倦怠期真っ盛り。
年下くんが別れ話をいつしようかグダグダ悩む。
だけど結局、別れないよーって話
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!