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SMILE!
5



《八さんっ!?今どこにいるんですか!!》


…鈴だ
岩代はおれの耳に携帯電話を当てる。話せということだろうか


「……す、すず…?」

《八さんっ、大丈夫ですか!!さっきの写真何なんですか!》

「…っあれ、は……っひ、あッ」


鈴と話しているのに、岩代が再びおれのを扱き始めた。


「…っやめろ…、はっ…ぁっ、」

《八さん!?》

「…あ゛ッ…い…んっ、」


強く握られ、痛みが走る。
岩代は通話を切ると携帯電話を床に置いた。


「今頃、騒ぎになってるでしょうね」

「っく…、ぅあっ、い、岩代っ、も…っ」

「限界、ですか」

「…うっ…ん、」


頷くと、唇を塞がれた。舌が入ってきて、咥内を動き回る。
ぐちと先端に爪を立てられ、下着の中に欲を吐き出した。


「…く、んンッ……はっ、」


岩代が離れて、ソファーに座りタバコを吸い始める。床に置かれた携帯電話がずっと鳴っていた。


「気持ちよかったですか?」

「………知らない」


拭くものが何もない。
べたつく身体が気持ち悪い。


「……お前も、キス以上した、じゃないか…」


キス以上は恋愛感情なんだろ。
じゃあ岩代はどうなんだ


「ああ、僕は遊んでるだけなんで気にしなくていいです。でも貴方の事は好きですよ」

「……おれで、遊ぶな」


今だに鳴り続いている携帯電話を取り、立ち上がる。


「……帰る」

「気をつけてくださいね」


岩代の言葉を聞いてそこを出た。
とりあえず帰ってシャワー浴びたい。

草取りの途中だった花壇に行き、バケツを持って、家に向かう。


「……気持ち悪い、」


濡れた身体が嫌になる。
早く帰ろうと、早足で歩く。家の近くまで来て、足を止める。


「……鈴、」


家の前には鈴がいた。鈴だけじゃなくて、和泉もいる。
もしかして皆おれの事探してたりするのか…?
心配させているみたいだが、この格好では会いたくない。
悩んでいると、後ろから手首を掴まれた。びっくりして振り向く。そこに加賀谷がいた。


「……加賀谷、」

「ついて来い」

「……ちょっ…」


加賀谷に持っていたバケツを奪われ、その場に置かれた。
おれの腕を掴み歩き出す加賀谷。
バケツを放置し、加賀谷について行く。ついて行きたくなくても、ついて行くしかなかった。
腕を掴む力が、強くて振り払えそうにない。


「…か、加賀谷っ」

「お前あの写真何だ」

「……え、っと…、」

「まあいい、後で詳しく教えてもらおうか」

「………、」


なんて説明すればいいんだ。…全部岩代のせいだ。
とにかく、


「……シャワー浴びたい」

「オレの部屋で浴びればいいだろ。つーかお前牛乳くせぇな」


そりゃあ牛乳を浴びたんで。
…ほんと臭い
牛乳嫌いになりそうだ



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