SMILE!
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これは誰が悪いとか、悪くないとか、そういう問題じゃない。
「……誰が、悪いとか…そんな事はどうだっていい。終わった事を言ったって…、戻るわけじゃないんだ」
本当はおれが一番気にしているし、元に戻ればいいと今だに思っている。
だけど、もう駄目なんだ。それならもうふっ切って、次に進まなければ。
「……今、話さなきゃいけないのは…昨日の事じゃなくて、これからの事だ」
皆をじっと見つめると、ぽかんとしていた。
何か変な事言ったか?
ハテナを浮かべていると、少し後ろにいた流星が隣に立つ。
「あのね、八くんだってちゃんと喋るんだよ。八くんが人見知りなのもあるけど、心を許してくれれば話してくれるよ…、僕みたいにね」
おれが、いつも以上に話したから皆驚いてるのか?そんなにおれは喋らないイメージだったんだろうか…
ある程度その人に慣れてしまえば、大丈夫なんだが。
「ねぇ、八くん」
流星はおれの手を取り、手の甲に口づけて、そのままペろりと舐めた。
その感触にぞわっと鳥肌が立つ。
「…流星っ、やめろ馬鹿…!」
「どうして?昨日あんな事までやった仲なのに」
ニヤリと笑う流星の足を踏む。
何故皆の前で余計な事を言うんだ、流星は。
「痛いって!八くん意外と手出るの早いにゃー」
「…それはお前が、悪い」
流星と言い合っていると、ポンと肩を叩かれた。
叩いたのは青柳で、ニッコリ笑っていたが…何か怖い。
「ねぇはちゅ、あんな事って何なのかなー?」
「……え、いや…」
肩に置かれた手に力が入る。
……ちょっと、痛い
「教えてよ、はちゅ」
「駄目だにゃ、昨日の事は僕と八くんだけのものだから。昨日言ったから分かってるでしょ?そういう取引なの」
「…流星、」
咎めるように呼べば、流星はおれの耳元で小さく、ごめんねと謝った。
謝るくらいなら最初から、言わなければいいのに。
「という事なんで、これからの事は体育祭の練習が終わってから話そうにゃ、もちろん皆でね。いいでしょ?晃雅くん」
「勝手にしろ」
そこで話しは一旦終了し、皆練習があるらしくグラウンドに散っていった。
練習というよりは、指示を出すんだろう。
結局本部テントに残ったのは、おれと流星と隠岐と…鈴。
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