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SMILE!
2



「仲が良いとかそういう事じゃなく、半木とはあまり話した事もないですから」


鈴がしきりに頷いていた。
そういうものなのか。風紀と生徒会は協力しているから、てっきり皆仲が良いものだと思っていた。


「同じクラスの武伊と茉とかは仲良いですけどね。会長とか副会長との話は全部、上総先輩でしたから」

「でも、半木とは仲良くなれそうですよ」


と岩代が言った瞬間、エレベーターが止まり、扉が開く。
鈴は扉が閉まる前にエレベーターから出たが岩代は、開ボタンを押している。
何で閉めないんだ?
一人首を傾げていると、岩代に肩を抱かれた。


「副会長、それどういう意味でいってます?」

「敵が多い方がいいでしょう?」


そこでやっと岩代がボタンから手を離す。
そして、何故か


「こういう意味ですよ」


キスされた。
驚いた鈴の顔を最後にエレベーターの扉が閉まった。


「…っん、ん」


トンと壁に押し付けられ、キスが深くなる。
岩代とのキスは二回目。一回目も今も何故キスをされているのか、わからない。

開いた唇の隙間から、するりと岩代の舌が入り込んできた。
咥内を舐め回され、おれは抵抗らしい事も出来ずに岩代の腕を握る事しか出来なかった。


「…ふ…、んっ」


微かにタバコの味がした。苦しくて、ぎゅうっと岩代の腕を強く握ると岩代はゆっくりと離れた。
つっと銀色の糸がおれと岩代を繋いだがすぐに切れた。


「…っ、はあ……な、んで…」

「何でって、キスしたいからですけど何か文句でもあります?」


自信満々に言われたら何も言い返せない。



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あきゅろす。
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