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SMILE!
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考え込んでいると電話の向こう側から、楢木はまた動く可能性があると。


「上総に見張らせるか、風紀のあいつなら怪しまれないだろ。オレ達よりは」


そうだなと言った向こう側の相手は何やら考え込んでいた。
何を考えてんだかオレにはさっぱり分からん。


「お前のやり方が正しいとオレは思わねぇよ。むしろオレは間違ってると思う」


人を犠牲にして、自分の願いを叶えるなんて間違ってる。


「だけど、綺麗事ばっか言ってられない事も確かだ。お前のやり方が1番手っ取り早いからな」


だからこそ、協力している。


「お前は悪役だからなぁ」


笑ってそう言うと、てめぇだけには言われたくねえなと鼻で笑われた。
オレは、すっげぇ優しい生徒会長様だろうがよ。


《さっさと見つけ出す。何をしても、だ》

「了解」


それだけ話すと、電話を切った。そして、そのまま上総に電話をかける。


《……一沙、か…》

「…お前、今起きただろ」


上総にとって土日は昼まで寝るのが常識らしい。


《…まだ9時、だぞ。起こすなら、12時以降にしてくれ》

「お前な、」


真面目なのか、不真面目なのか、分からねぇ。


「まあいい。お前に頼みたい事がある」

《面倒事じゃないだろうな》

「楢木を見張れ。…江夏八でもいい」

《…何かあったのか》


寝ぼけた声から、一気に真剣な声になる上総に隠岐から聞いた全ての事を話す。


《…そうか、分かった》

「頼んだぞ」


上総との電話も終えて、携帯電話をテーブルの上に置く。
これで楢木を抑える事が出来ればべに様に近づく事が出来る。

早く動け、楢木。



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あきゅろす。
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