SMILE!
4
「これも全て、べに様のため」
そう呟いた楢木先生。
「んんッ…!!」
ズキと痛みが走る。おれの中に楢木先生の指が入っていた。
無遠慮に中を動き回る。異物感と痛みにぽろりと涙が流れた。
「…っふ…、ん…」
縛られた手を握り締め、耐える。
ぼんやりした思考の中、何でこんな事になったのか考えた。ただおれは鶴岡を助けたかっただけ。鶴岡を助ける事は出来た。だけど、楢木先生はおれを疑っていて…
それから…、それから?それから、どう、なった?
「…っ…!」
中を動く楢木先生の指が、ある一点を掠めたと同時にビクリと身体が震える。
「…んっ…く…」
楢木先生はそこばかりを指の先で刺激してくる。
おれは手を握り締めて、それに耐えるしかなかった。自分の意思とおれの身体は真逆。嫌だ、気持ち悪いと思っていても、おれの自身からは先走りが流れていた。
ほんの少しのプライドが、崩れ落ちてしまいそうだった。
「そろそろいいだろう…」
後ろでカチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
「…っ…ふ、」
今からされる事は、おれだってわかる。
それだけは、駄目だと楢木先生の下から這い出そうとするが、腰を掴まれ、無駄に終わった。
「っぐ、んんーッ!」
熱く猛ったものが、ゆっくりと入って来た。
痛い、いたい、いたい、
ぼろぼろと涙が溢れ床を濡らす。
「…っは、一気に入れるぞ」
楢木先生はおれの口を塞いでいたハンカチを取り、それと同時に貫いた。
「…っは、あ゛ッ…!」
目の前が真っ白になって、息がつまった。どうやって呼吸をすればいいのか、わからない。
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