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SMILE!
3



「入れ」


楢木先生にそう言われ、足を踏み入れた場所は準備室のような所でちょっと埃っぽかった。
こんな所で話しをするんだろうかと思っていると鍵の閉まる音がした。
あれ、こんな事…前にもあったような気がする。だけど、あの時は大神で今回は楢木先生だ。
後ろにいる楢木先生を振り返る前に背中を蹴られ床に倒れた。


「……っ、楢木先生…?」


俯せに倒れたおれに楢木先生は馬乗りになる。
何とか、首だけで楢木先生を見ると楢木先生は無表情で、その手にはカッターが。
そしてニヤリと笑った楢木先生はカッターをおれの背中…、服に突き立て切り裂いた。


「…っ痛…!…ぁ…く…」


カッターの刃は服を貫通し、おれの背中まで傷付けた。

何が起こっているのか、わからなかった。楢木先生に嫌われているのは、知っている。だけど、ここまでする理由が、わからない。


「……べに様…、」


うわ言のようにそう呟いた楢木先生は、切り裂いた服の隙間に手を入れスルリと脇腹を撫でた。


「…っ…!」


べに様、って誰…?

脇腹を撫でていた手が前に回り、胸を掠める。


「…っやめて、くださいっ…!」


叫ぶと楢木先生は苛立った様子でおれの頭を鷲掴み、床に叩きつけた。


「…ッぁ…」

「おとなしくしていろ!理事長に迷惑かけたくないだろう?」


叩きつけられ、ぐらぐらする頭では楢木先生が何を言っているのか理解出来なかった。理事長という単語だけは聞き取る事が出来たが、そのせいで思考が停止した。

その隙に楢木先生は、俯せのままおれの着ていたつなぎを膝まで脱がし、自らのベルトでおれの腕を縛り上げた。
背中の破れたTシャツと、下着だけの姿にされた。


「…な、らき先生っ!やめて、くださっ…」

「黙っていろ!」


取り出したハンカチを楢木先生はおれの口に突っ込んだ。


「…安心しろ、すぐに良くしてやる」


妖しく笑った楢木先生は、カッターの刃で傷付いて血が流れる背中に舌を這わせた。


「っん、んー…!」


背中を這う舌が、気持ち悪い。
必死で首を振っても、楢木先生は止めようとしない。それどころか今度は下着を脱がされた。

…なんで、こんな事になったんだろう?



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