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SMILE!
3



お腹すいたし、早く食い物買ってはちゅのところに行きたいんだけど。


「二人して何の用なのかなー?」

「お前らのリーダーに話があってな。隠岐、」


加賀谷は、晃雅と向き合う。晃雅は廊下の壁に背を預けて、腕を組んだ。


「何だ」

「江夏八にあそこまでする必要はあったか?」

「お前には関係ないだろ。アイツは紅の担任だ。何をしようが俺の自由だろうが」


その言葉を聞いて加賀谷は、ハッと鼻で笑う。


「べに様を動かすため、か。そのためなら、犠牲出してもいいのか、なぁ隠岐」


犠牲…それは、はちゅ。
おれとしてははちゅを犠牲になんてしたくはなかったけど、もう遅い。
晃雅は無表情で加賀谷を見た。


「隠岐、貴様はハチ公を気に入っているわけではないのか?」

「気に入ってる?ふざけた事言ってんじゃねえよ。使えるから使ってるまでだ。あれは俺の犬だ」


晃雅ぁ、それを気に入ってるって言うんじゃないのー?


「あはっ、晃雅くんらしいにゃ」


これまた珍客。猫こと、佐々流星が廊下に座り込みニヤニヤと笑みを浮かべていた。
首にかかるヘッドホンから音が漏れだし、微かに聞こえる。マスクは顎に引っ掛かっていた。


「佐々か。お前何か用なのか」


加賀谷が聞くと、佐々は笑みを深めた。


「にゃー、いい事教えてあげるにゃ。今日の晃雅くんの行動で、べに様は必ず動くにゃ」

「ねぇー、その自信はどこからくるワケー?」


必ずべに様が動くなんて分からない。もしかしたら、動かないかもしれないという事も考えられる。



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あきゅろす。
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