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SMILE!
2



花の写真じゃないのか?なんて思っているうちに、カシャと音がした。


「うわわわ、や、ヤバい、ヤバすぎるー!!」

「……」


何がヤバいんだ。
矢沼は不思議な奴だと思った。


「え、江夏さんっ!ああありがとうございました!!し、失礼しますッ!!」


矢沼はまた土下座の勢いで頭を下げると、バタバタと慌てて去って行った。
何がしたかったんだろう。何か今日は、よく人と話すなあ…
いつもより多くの人と話したという事実にちょっと嬉しくなった。
よし、早く終わらせよう。
途中で止まっていた作業を開始した。





ーside.武伊



江夏さんに会ったのは偶然。
今年入ってきた外部生の赤塚風大を杏先輩と茉と俺で追いかけていた。
理由は、生徒会に入れるため。
風大を入れようと言い出したのは、副会長の岩代日向先輩。ちなみに茉も副会長。
会長はどうでもいいらしい。基本的に会長は放任主義だ。
日向先輩と杏先輩と茉は、風大を気に入ったらしく風大に対するアピールがすごかった。
それが嫌になった風大は逃げ出した。それを追いかけていたら江夏さんに会った。
風大には全く興味がない俺だったが、この時ばかりは風大に感謝した。

おかげで江夏さんと初めて話す事が出来た。ちょっと一方的な気がしたけど。
しかも、江夏さんの写真までゲットする事が出来た。お宝だ。

ああもう、満足だ。
でも、もっと話したい。
それから、いろんな事を…って、ななな何、考えてんだ!俺!

今は、貴方と話せるだけで充分です。でもいつかは、もっと、貴方の側で笑って話がしたい。



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