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月曜日の朝。ベッドの上には愛しき恋人の姿。規則正しい吐息と時計の針の音のみが響く室内。もう起こしてやらなければと思う反面、まだ俺の目の届く範囲にいて欲しいと思う。
久々に重なった休日、なら久々に会おうという事になって不二を家に招いた。どうせならどこか行こうかとも思ったけど次の日の学校や部活の事を考えて家でゆっくりしようという話にまとまった。

家にいてやることなんてひとつしかなくて結局体を重ねて夜を過ごした。本当は昨日帰る予定だったのを今日の朝までという約束で。
「不二、そろそろ起きないと間に合わないぞ?」

県越えしなければならない為早めの起床。ゆっくりと目を開ければまだボーッとした顔で俺を見る。

「何時……?」
「今四時半を回った所だよ」

多分五時に家を出ないと間に合わないだろう。家に荷物を取りに行かなければならないだろうし。

「……制服持ってくれば良かったな…」

気だるそうな体を起こしては目を擦りながらそんな事を言う。仕方ない、と苦笑すれば不二の服を着替えるのを促すように渡してやる。薄い笑顔でそれを受けとりうとうとしながら服を着ていく不二。



本当は送ってやれたらいいんだが、俺も今日は学校も部活もある。駅までしか送れない。

「悪いな、休日なのに逆に疲れさせたみたいで」

着替え途中の不二の髪を撫でるように叩いてやる。すると擽ったそうに目を細める。猫みたいなヤツだと口を開けば苦笑しながら俺を見上げる。

「…大丈夫だよ、嫌なだるさじゃないさ」

やっと視界が開けて来たのか柔らかい微笑み。応えるように首を傾げる。クサイ事だが幸せってこうゆう事だろう。

そっと抱き寄せてやりながら指摘するように首筋を指でなぞる。本人は気づいてないんだろうが痕が目立つ。俺は構わないがこのまま帰して不二が真実を知った瞬間かなり怒りそうだし…どうしようかと少し眉を潜める。不二の家族に嫌な印象も与えたくないしな。

「…結構残ってる?」
「あぁ、かなり」

小さなため息をついたかと思えばどうしてくれようと眉を潜める顔が見える。むしろこっちがどうしてくれようか。不二の困った顔は理性にとってはかなり悪い。抑えるのは一苦労する。

「…俺のマフラー使ってっていいよ」

だからそんな顔をするな、と顔を覗きこんではどんな、と何故か俺が怒られた。そんな事言うなら今度は指摘せずに帰してあげよう。そう心に決める俺。

「…また暫く会えないね」

肩に軽い重さを感じたかと思えばそこには不二の頭。表情は見なくても分かる。仕方ない事だが切ない台詞を聞いた後ではそうも言えない。

「また、いつでも遊びに来るといいさ」

代わりの言葉。それでも不二は嬉しそうな顔をしながら俺を見上げて照れ臭そうな笑顔を浮かべる。

唇に触れた感覚に瞼を伏せる

君にすぐに会える日を想いながら


Fin...







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