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じんかい──R18、ヴィザ
こんな国、トリガー使いを重宝する国、ほんと笑える──。
お国の為だなんて体裁、見繕ってきてほんとよかった。
慰み者だなんて誰かが言うけど、ほんとにそうなれてよかった。
だってヴィザ様に抱かれてるんですもの。
「ぁああヴィザさま……っはぁっ、あっ、そんなっ、あっ、ぁああ……っいや、あ、そんな、ところ……っひぁ、ああああ……っ」
みっともない声出しちゃって、でもいいよね、一世一代の舞台だわ。
この寝台の上が──。
「可愛らしい乳首だ」
そう、ただの私の乳首なのに、なんで私はこんなにみっともなくなれるの。
きっと最初で最後だって知ってるからね。
「はっ、ぁあ、はずか、ぁあっ」
「では、やめましょうか」
「そんな……っん、ぅ……っ」
んぅってなによ。
そんな声、犯されても出したことないわ、でもよかった。
処女じゃなくとも慰みものにしてくださって。
「は、あ……あ、そんな、にぃっ」
にぃってなによ。なんて声。
そんなに普通のことみたいに揺らすなんて、まさかあのヴィザさまが私の胸に指を食い込ませて、捻ってくれるなんて。
「あまりに可愛らしくてつい、意地悪を」
そんな──
にぃってやっぱ言っちゃうじゃないの、ねえヴィザさま──
「は、ぁあ、あ……ヴィザさまが……? はぁ、あ……っ私なんかに、わざわざ、意地悪を、して、くださる……?」
「愛おしいと──」
そんな、そう言ってくれるなんて。
「さらけだして欲しいと──」
ああもういくらでも。
「けれど羞恥に染まる顔もまた、愛おしい」
そんな──そんなに、そんなに、私なんかに、ヴィザさまが!
「ヴィザさま……っい、いいんです、私、触れ合えるだけで──お傍にいられるだけで本当、は、ひぁ、あ……っ」
ああ、きっともう少ししたら。
幸せなまま、一人で死のうかな。
ああ、幸せ──。
「傍に居られるだけで満足して欲しくありませんな」
「はい……」
泣けるほど嬉しいだなんて。
犯されるくらいじゃ泣かないくらいの穢れ者ですのに。
この方は大切に扱ってくださる。
されどその穏やかさでかき乱して欲しいのです。──
「あっ、あっ、だ、め、いや、ぁあっ」
そんなところ──
そんなに、そんなに、こんなに、舌の感触がなまめかしくって、ぁあ、もう──
首が、腰が、頭の中がおかしくなっちゃ、う──
「はぁ、ゅ、あっ」
あっ、ゅ、とか、へんな声とか出てこないで、ただ今人生の一大事、大切な場面ですのに。──
でも、でちゃ、でちゅ、あって、頭の中も、言えてないわ、
「喉が掠れてきましたな」
「はぁ、あっ、だっ……て……」
あ、あ、そんな、いやらしく、また、ゆらすな、んて、続けて、もっともっともっも、もっと、
「お嫌ですか」
「いじわる、を……」
もう嫌──
こんな小さい乳房、栄養もろくに摂取してないのに無駄に太い足、古い痣だらけの皮膚──
もう、嫌。
恥ずかしい。
なのにヴィザさまがこんなに──
「ぁあっ! そこは、ぁ、ああ、ヴィザさま、あ、もう、わたし……っ」
この快楽に──
あらがう筈もない。
そういえば、”あらがう”って玄界の漢字とやらでどう書くのです。
ヴィザさまはじきにそちらに赴くとかで。
「おねが、いです、く、ぁださい……っ」
もう、何語? はぁ? くぁ? けぁ? なんでもいいわ、
なんでもいいわ、はやく、はやく、
「あっ、ヴィザさま、入って……あ……っ」
熱い──。
舌出しちゃってるから、喉から何語かわかんないけど、喘ぐだけ、そうしちゃう、
だって。
「滑らかに入りそうなのに、随分と」
ヴィザさまが、私に、入り込もうとしてるなんて、あ、入っ
「ぁあああああ……っ」
入って、もっと入って、ヴィザさま、ヴィザさま、おねがい、もっともっと、
「ひぁ、はずか、わ、たしの中……っわたしの、そこ、中、あ、め、だ、め、ですか……っ」
「事細かに申し上げて差し上げましょうか?」
一呼吸──
置いて、頬を撫でてくれるなんて。
こんなにも涎ぶっ垂らしちゃってる私の。
ああ、ぶったらすだなんて、野卑な言葉でごめんなさい、ヴィザさま、けれどとてもきれいなままでは居られない。──
「あなたがお聞きになりたいのならば」
じらさないで、おねがい、いたします、でも聞きたい。
「ぁあ、おしえて、くだ、」
さい。欲しい──。
「これほど滑らかに潤っているのに」
ごめんなさ、あ、だって、だって、売れるくらいにぐしゃ濡れてしまって、誰も買わないけど、
「湖の中はなんとも──差し迫って、締め付けるとは、これ以上は──」
──あっ、は、あ……っ私の中でもいいの? いいの?
──ヴィザさま、いいの?
「あまりの快楽にこれ以上は──やはり言葉を失ってしまうかと──」
掠れかけたお声は途切れ途切れで、そんなに、もう、
「ぁあああああ……っ!! ヴィザさまああ……っ!」
もう、我を失ってちゃんとしがみついていますか、私は。
痕を残したら怒りますか? お優しいヴィザさま。
ねえ、ヴィザさま、
「ひっ、あっ、はずか……っ」
だっておかしくなっちゃう、恥ずかしくて、幸せすぎて、これが僥倖ってことなの──?
なってる、誰かこのまま私を殺して。
「ひぁっ、あぁ、そんな、たくさん、ぁあっ!」
してくださるなんて──
死んでもいいから誰か殺して。
「ひ、くぁ、あ、あ、ヴィザさまの、」
殺して、ヴィザさまがもし、殺してくれなかったらね。
「なか、に……っぁああああ……っふぁ、ああ、いぁああああ、あ……っあっ」
ああ、もう、なによなんなの。
せっかくヴィザさまが中に出してくださってるのに、いぁああああ、とか、まるでいやみたいじゃないですか。
涙が零れるなんて、犯されて嫌がってるみたいじゃないですか。
幸せなんです、幸せなんです、
「ヴィザさまの、……こぼれるの、いやぁあああああ」
どうか伝わって、それが嫌なんですと伝わって。
ああ、一杯「入ってくる、lおねがいもっともっと。
今だけこれだけは私のものだもの、一滴も敷布に零れないで。
「いいえ、どちらにしろ、もっと」
そんな──そんな幸せをくださるなんて──けれど、
「ぁあっ! はぁ、あああ……っ」
知ってる──知ってる。
ヴィザさまのその優しさは十分に。けれど
たぶん目が醒めたら居ないなんて。
「あ、どうか……もっと」
だってヴィザさまは慰みものにしたどころかお慰みをくださっただけ。
可愛がってくれても所詮私はあなた様の伴侶にはなれません。
私はたまたま優良な健康体であっただけで。
──皆さんお忙しいですよね。私を殺す暇もない。
それに、子を宿せなかったとしても──
ても、ヴィザさまのお手つきをやはり誰も殺してくれなそうなので、ひとりで死のうって思います、ひっそりと。
あ、もし、もう一度ヴィザさまに抱かれたら。
その後にしようかな、やっぱり。
お国にとって私はやっぱり役立たずのまま。


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