始まる終わり 春だというのに、まだ肌寒い今日。 雲が太陽の光を遮っている。 そんな嫌な天気を背景に、たたずんでいるゴシック調の古城はダークな雰囲気を醸し出していた。 「....ここが、第零番隊の隊員中央本部....」 俺が今日から配属することになった、国軍の特別組織だ。 士官学校で5年間の厳しい訓練を経て、俺は卒業試験に主席で卒業した。 零番隊には、成績優秀な主席卒業生しか入隊できない。 約600人の卒業生のなかから、俺が選ばれたんだ やっと、ここまで来た。 やっと、これで戦える.... もう、昔みたいな何もできない俺じゃないんだ。 [*前へ][次へ#] |