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3年Z組銀八先生
銀魂高校、3年Z(ずぃー)組。

そこは、とても個性的な生徒と教師が集まった、一際賑やかな教室だった。


午前8時40分。あと5分程で朝のホームルームが始まろうという時間。

今日も中国からの留学生、神楽ちゃんは朝っぱらから早弁をしていた。

神楽ちゃんまた早弁してるよ…と新八は呆れ顔になる。

つーかさ、毎日この時間に早弁って弁当の意味ないじゃん!
家で食ってこいよ!!

志村新八、趣味はツッコミです、というわけでは決してないけれど、エキセントリックなご学友が多い環境だと、ついついツッコんでしまう。
これが新八の悲しい性。

「てめっ、なーに、私の卵焼き勝手に食ってくれてんだよ、おーコルァ!」

凛々しい眉に厚ぼったい唇のミョーに濃い顔。
なのに猫耳を生やした、あまりと言えばあまりに乱暴なビジュアルの女子生徒。
キャサリンに弁当のおかずを盗み食いされた神楽ちゃんは怒りまくっている。

新八は、毎度お馴染みのこのやり取りにツッコむ気さえ失せてそのやり取りを見つめていた。

さて、神楽ちゃんとキャサリンの国際色豊かな茶番の左隣では、風紀委員の沖田総悟くんが、後ろの席にいる、同じく風紀委員の土方十四郎くんとなにやら話している。

「土方さん、何してるんですかぃ?」
沖田くんは半目で土方くんがマヨネーズのたっぷりつけたご飯━━マヨネご飯を食べているのを見つめる。

「何だ総悟、見て分かんねーのか?早弁だ。」
土方くんはもくもくとマヨネご飯を食べる。

おいぃ!お前も早弁か!?つーか、それ弁当じゃないだろ!!
新八がすかさずツッコミをしたときである。

教室の前の引き戸がガラリと開けられた。

「朝からうるせーぞ。中2のノリですか、コノヤロー」
眼鏡も白衣もネクタイも、全てをだらしなく身につけた、白髪で天然パーマの男。
Z組の担任教師━━坂田銀八先生がくわえ煙草で現れた。



銀八は教育者とは到底思えない、死んだ魚のような瞳でHRを始めた。

「えー、今日の授業はバカ校長のせいで中止になった。なお、明日テストを実施するから昨日習ったとこ復習しとけよ。以上。」
そう言うと銀八は教室を出ようとした。

「先生!昨日は授業をしていません!」
桂くんが言った。

「あー、何か適当に勉強しとけ。」

HR終了。
こんなんで良いのか!?銀魂高校!!
新八はツッコミをせずにはいられなかった。


あきゅろす。
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