違った物語も、悪くない。
恋しちゃいました(イザシズ?
あぁ、そうか
好きになるってつまりこういうことか

恋…異性を愛ししたう-こと(状態)

頬が火照る。
話すと戸惑う。
思うと苦しい。
そんな感情が“恋”だといわれた。
だとすれば、きっとこの感情は恋で間違えないと思う。
そう心の中で呟く。
折原 臨也はそんな感情が渦巻く心境を引き連れて、池袋周辺を歩き回っていた。
情報屋、人間大好き。そんな情報が彼を取り巻く。
そして、彼は外道とも思われていた。
簡単に人の気持ちを踏みにじる、残虐非道な彼。
そんな彼が人を恋しいと思った。
人を愛しいと思った。初めて、恋だと知った。
唇が自然と綻ぶ。なんだか、とても幸せに思える。
そんなことを思うと、目前に愛しい彼。
心が舞い上がるのを押さえつけて顔に笑みを浮かべる。
「やあ、奇遇だね」
すると彼はあからさまに嫌そうな顔をして、立ち止まった。
「なんで手前はいつもいつもいつもいつも俺の前に現れる?」
「さぁ?運命の赤い糸とやらで繋がってるんじゃない?」
いつもの軽口。彼からの自販機の洗礼。
「ふざけんな。手前と繋がってなんていられるか」
「酷いなぁ俺は結構シズちゃん好きなのにー?」
ふざけた告白。一蹴。
「やめろ。ぶん殴るぞ」
血管を浮き上がらせつつ意中の彼は首に手を当てつつため息をつく。
首を伸ばすかのように2,3度曲げ、目を閉じる。
「なんでこうも毎回毎回手前に会わねぇとなんだ。ったく………」
心底嫌そうな表情の彼に、真剣に伝えてみる。
「ねぇ、シズちゃん。好きだよ。愛してる。」
「あ?気持ち悪いこと言ってんな」
また一蹴。それにめげず言ってみる。
「恋、しちゃったんだ。多分。俺、シズちゃんに」
「ろくでもねぇ嘘吐くな」
呆れたように彼が言う。
口を尖らせつつ俺は言う。
「信じてくれないならいいよーだ。無理やりにでも俺んトコ見させてやっから」
人差し指を突き出し、笑う。
宣戦布告。
不満げに彼が見てくるがそんなの気にしたりしない。
愛しの彼のハートをゲット。手段は問わない。何が何でも彼の心を俺の元に。
              -fin-
片想いなイザシズ。書いてて凄く楽しかった。笑



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