違った物語も、悪くない。
喧嘩売り
やんのかこら。
やけに可愛らしい声で彼女はそう言った。

やんのかこら

「喧嘩を売ってるわけじゃないアル。わかるアルな?」
武器をすっと構え、明らかに喧嘩を売っている言葉を紡ぐ。
「私は暴力も嫌いアル」
武器を振り払いながら明らかに暴力を振るう彼女。
ばさばさと敵を薙ぎ倒しながら彼女はなおも笑う。
倒れこむ人、人、人。
その中心に立ち尽くして彼女は空を仰ぐ。
「それよりも、銀ちゃんを殺そうとする奴はもっと嫌いネ」
武器である傘を思い切り振り払って目を瞑る。
「ホント、死ねばいいって思うくらいアルよ」
冷ややかな目で彼女は周りに転がる死屍を見下ろした。
「銀ちゃんを狙う奴なんてこの世にはいらないネ」
      -fin-


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