ボンゴレプロダクション!
ボンゴレプロダクション!6
「はー、今日は骸お前いじられて来い」
「あの、僕アイドルなんでいじられてとか言わないでください」
金髪の男がめんどくさそうに耳の穴に指を突っ込んで適当そうに言えば、目を少し細めて藍色の髪の青年が訂正を入れる。
「いいじゃんいいじゃんどうせいじられるんだし」
「よくないです!」
藍色の青年、骸は金髪の男、プリーモの言葉に被せる。
「大体、誰のせいでこうなってると思ってるんですか。元々は社長が僕をこうしたんでしょう」
「良いじゃん良いじゃん水に流せよ☆」
骸が不服そうに言えばプリーモをブイサインを突き出して笑う。
「いい加減にしないと頭かち割りますよ」
「そんな怖いこと言わないでよー。バラエティの収録だよ。笑顔笑顔ー」
いーと指で笑みの形を作ってみせるプリーモ。
骸はそんなプリーモの姿を見て頬をぴくぴくさせながらプリーモに毒を吐く。
「くっそむかつきますねプリーモ」
「俺、一応社長だから呼び捨てやめんかい」
「社長っつったって肩書きだけでしょう」
「ちゃんと仕事してますー」
ぶー、と口を尖らせながらわざとらしく言うプリーモ。
「良いからさー収録13:00からだから間に合うように行ってね?」
「ちょっと待ってください」
「ん?」
「今何時ですか?」
「あー12:30だね」
時計を見ながら飄々と言い放つプリーモ。
ちなみにスタジオまでは15分はかかる。それから衣装選びなどでまた時間もいるのでぶっちゃけ時間がやばい。
「もっと早く言いなさい馬鹿が!!今から行かないと間に合わないでしょう!!」
「あ!ホントだ!!」
「めぐらせますよ!?」
「それはやだなぁ。まぁ頑張ってね☆」
「帰ってきたら覚悟なさい……!!」
ばたばたと慌しく社長室を出て行く骸。
それを軽く見送ってプリーモは椅子に大きくもたれかかる。
「ふぃー…じゃー俺も何かオファーかけてみるかー」
んん、と伸びをして椅子をくるくる回し体ごと回転する。
大きくあくびをしておもむろにチャンネルに手を伸ばしテレビの電源を付けた。

「あのクソ社長め……もっと早く言えばいいものをッ…」
あからさまな不機嫌さをつれながら骸はすたすたと歩みを進める。
親指を少し噛みながらますます歩くスピードを速めていく。
何とか間に合ったはいいものの打ち合わせ等をしていない状態なので今日何をやるのかなどはまったく聞かされていない。
まずいとは思いつつも収録スタジオに向かう。
あぁ、こうなったらやけくそだ。
どうなっても社長のせいだ。そう心の中で決定して、扉を開け放つ。
             -fin-
次回骸の収録編?


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