ボンゴレプロダクション!
ボンゴレプロダクション!2
「さーみんな今日も元気かーい?」
ニコニコとした笑みを浮かべながら、白髪の男はましゅまろに手を伸ばした。

2回目!

「元気じゃなかったらこんなとこ来ませんよ」
ため息交じりに赤髪の青年は眼鏡を掛けなおしながら呟く。
「やだなぁ正チャン。ボクはただ前回のに合わせただけなのにー」
唇を尖らせるようにぶーとわざとらしく言うグループミルフィオーレ社長白蘭。
「前回とか言わないでくださいよ。一応彼らとは敵同士の設定なんですから」
本をめくるかのように適当な厚さの本を読みながら面倒そうに言うマネージャーの入江正一。
「つーかさ、俺もうだっりーから帰って良い?どうせ仕事ねぇんだろ?」
やけに横暴そうな口調で耳垢をほじくりながらそう言い放つ茶髪の整った顔の青年はあろうことか社長の白蘭に暴言を吐いた。
「ましまろばっか食ってんじゃねぇよ、んなもんばっか食ってっから頭ふわっふわしてんだ」
「ちょー!!綱吉クンそれひどーい!!!!!」
ましゅまろを一粒握り綱吉と呼ばれた青年に思い切り投げつける。
それを軽々と避けて白蘭に言う。
「おっまえさー食べ物で遊んじゃいけないって習わなかったかー?」
ニヤニヤと意地の悪そうな笑みを浮かべながら一歩一歩白蘭に近づいていく綱吉。
白蘭は苦笑いにも似た笑いを零し綱吉に言う。
「わー綱吉クン本当にこわーい………」
クスクスと笑いを零しつつ白蘭に近づいていく青年、綱吉はグループミルフィオーレで一番人気のタレントだった。
整った顔に次々と出される暴言や弟を思う素直さが売りでグループミルフィオーレで一番売れていると言っても過言ではなかった。
「白蘭サン………ちょっとは社長らしく振舞いましょうよ……」
あからさまに肩を落としている赤髪の青年。
彼は入江正一。グループミルフィオーレ唯一のマネージャーでミルフィオーレ内で結構少ない常識人である。
他の常識人はγ、ユニ、ブルーベル、MMといるのだがその全員が全員で個性溢れる性格で売っているのであまり常識人とはいえない。
γはユニを絶対的に大切にし、ミュージシャンとしての仕事の最中にユニの不調を聞きつけ仕事をもすっぽかしてユニの元に駆けつけてしまう程である。だが、それも今やユニとγの兄妹のような姿を好むファンにより愛されるポイントとなっている。
ユニは正一の次に常識人といえるが、時たま腹黒いことを抜かしたりする。γなどファミリーに対しては全身全霊を尽くし、自分に良くしてくれる人には可愛らしい姿しか見せないが自分を嫌う人を毛嫌いするところがある。
ブルーベルはアイドルとして売れに売れているが常に薄着のため、時々視聴者から「もうちょっと厚着に!」といわれることもしばしばある。だが、可愛らしい容貌と不思議系な口調でよく愛されている。
MMは金のためならなんでもする、いわば欲望に忠実なアイドルである。金のためなら仕事も何もいとわない素直な性格のため人気が急上昇。だがギャラが低いと仕事しようとしないわがままな点もありよく白蘭に叱られる。
そんなキャラの濃い中で一番キャラの濃い人間といえば彼だろう。
今も白蘭に食ってかかろうとじりじりと距離を詰め寄っている綱吉。
かっこよさで売れている綱吉には地雷がある。
「あーぁ、やだなやだな。ツナクンなら絶対もうちょっと優しくしてくれるのになぁ」
白蘭がぼそっと口にする。あぁ、それは今言っちゃダメ…その場にいた全員がそう思った瞬間綱吉が今までより一層笑い声を高めた。
「ふふふっ、あんのクソ爺ツナを勝手にマネージャーなんかにしやがってよぉ……あぁ、こうなったらそうだツナに近づく男はとりあえず全部死刑だ。そうだ。ツナは俺が守んねぇとダメなんだ。なぁ、そうだろ白蘭?」
そう、綱吉の地雷とは弟のツナである。
綱吉に似ていて、似ていない弟のツナは綱吉の絶対的存在であるのだ。
              -fin-
ライバル会社のミルフィオーレ。
きっと白蘭は社長らしいことをしていないんだろうと思う。笑

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