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君に捧ぐ
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ふと聞き慣れた声がした。

見ると、生徒会室の奥にある扉からクリーム色のフワフワした髪をした、いかにも王子様な人がいる。


「悠稀(ユウキ)先輩。」

「ん、昨日ぶりだね。」

「お前ら知り合いか。」


知っている人に会い安心したのでふにゃりと笑いかける。



「わっ」


突然ぐいっと引き寄せられ気付けば会長の腕の中にいた。

アレだな。
この人はスキンシップが好きなんだな。
俺も嫌いじゃないです。


「良い匂い。」


ふと香った匂いに鼻をスンと嗅げば会長のものだと分かった。
元々鼻が良い俺はキツい匂いが駄目だ。
でもこんなに安心する匂いは初めてだった。


無意識に腕にすり寄り目を閉じた。


「っ!?」

「?」


腕に動揺が走ったので不思議に思い会長の顔を覗き見た。




真っ赤な顔の会長。



「…なんかすいません。」


気まずくなって目を逸らした。
途端に会長の抱き締める腕の力が強くなる。


「いや、良い。」





「ぶはっ!!!」

「ちょっ、蒼空!?」


蒼空の鼻から赤い液体が吹き出した。


「もー何なの!!既にCP出来上がってるの!?会長キャラ変わりすぎワロタwというかさっき流唯クン良い匂いって言った!?もう青春を謳歌してる感じ?これはもう2人で愛を育むしか無いでしょっ!!生徒会入ってて良かった!俺様(ヘタレ?)会長×黒猫系天然美形ですね分かります。ありがとうごちそうさまですっ!!」






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あきゅろす。
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