君に捧ぐ
7
「納得してるワケねぇだろ。可能なら監禁でもしてる。」
しかめっ面で言う東吾。
なんだやっぱり納得してなかったのか。
まぁ東吾は生徒会嫌いだもんな。
眉間にしわ寄せすぎるとクセになっちゃうよ。
…あれ、監禁とか言ってなかった?
何それ怖い。
漸く東吾の仰った言葉の意味を正しく理解した俺は紘にしがみついた。
「…やだなー。流唯が嫌がる事するワケ無いでしょー。」
それに気付いた東吾がいつもの口調に戻りヘラリと笑った。
おぉ。
いつもの東吾おかえり。
そして怖い東吾さよなら。
永遠にさよなら。
安心した俺は紘から体を離す。
残念ー。と言いながら残念そうな顔を全くしてない紘はスルーだスルー。
「流唯、良いね?会長には無闇に近づいちゃダメだからねー?」
「え、でも良い人だっt「良い?」…はい。」
びびってない。
断じてびびってない。
東吾の笑顔は怖いです。
…いやでも俺には効かなかった。
うん効いてない。
断じて効いてない。
怖かったねー、と頭を撫でてくる紘を睨み付けた。
ついでに抱きついた。
「でもなんでそんなに会長を警戒すんの?」
そうだな紘。
俺も気になってはいた。
いや、断じて東吾が怖くて聞けなかったワケじゃ無い。
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