3P:対色嫌悪


三成×曹丕
(戦無双3と三無双5設定)


「………」
「どうしたんだ、曹丕」


久方振りに会える事になったと思えば、色んな意味で三成は曹丕を驚かせた。曹丕の身形が変わった時は、三成がやきもきしていたのだが、今度は曹丕の番。
ちなみに曹丕の時は、大胆に髪の毛を切った事を失恋した、イコール曹丕は女と浮気していたのだと勘違いし、居ない相手を斬りに行ってしまいそうな勢いだった。さらに、一気に貴族の皇子のような(半分合ってる)服を着たことにより、三成は曹丕があくまで自分が娶るのは女だと主張しているように見えたのだ。白馬に乗っている光景を見た時ほど恐ろしい形相の三成は後にも先にも無いだろう。


「…お前は何故赤と白を主張するのだ」
「縁起が良かろう。駄目か?」
「駄目とは、言ってないが」


そうは言うものの曹丕の口元はへの字になったままだ。機嫌が直らない理由が三成には解らない。必死に想像を巡らせていると、いつの間にか曹丕は三成の背後に回っていた。お互い得物は離れた所に置いてあるので斬りかかるなんて事は無いと思うが、それでも己の視界に曹丕がいないのは不安で堪らない。三成が振り返ろうとすると、頭を引っ張られる感覚があり、思わず眉を顰めた。


「何をしてるんだ」
「三成のもさもさを、」
「(もさもさ…)」
「赤は、青と対の色だと思っている」
「?そうなのか」
「お前は赤と白の服だな」
「ああ」

狡賢いくせにこういう時に理解してくれない三成に曹丕は更にムッと口元を歪ませた。

「…私は青と白を基調とした服だな」
「確かに」
「お前、此処まで言ってもわからんのか!」
「……すまん」


言った途端、背中に鈍い痛みが走った。
曹丕に殴られた。
そこを擦りながら何なのだ、と、今度こそ曹丕と向き合うと、拳を握って俯いていた。人の顔色は読めても感情を察することが苦手な三成は、どうしたら笑ってもらえるのかと悩み、自然な流れで曹丕の頬に手を添えた。


「縁起だの何だのより、私と同色の服を選んだ方が、余程縁起がいいと思わんのか」
「………あ」
「お前がどれだけ身形を気にしても、赤い服なぞ着てる限り私は喜ばん!呉の軍師にでも浮気したのかと思ったぞ」


だから赤を嫌悪したのか。
ばれているだろうが、それでも気付かれないように小さく苦笑すると、曹丕の腕が三成の背に絡んだ。



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本当に3三成は格好良いんですけど、どうしても第一印象のもさもさが頭から離れません。
20090820






あきゅろす。
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