雪が溶けたら
V
恭平&慧子→高校二年生6月頃
恭平、眠たそうに教室に入ってきて机の上に鞄を置く
恭平「ふぁあ…」《欠伸しながら鞄置いて》
池谷と平永、バタバタと走ってきて恭平の肩に手をかける
池谷「おーっす。恭平!な、聞いた聞いた?うちのクラスに転校生!」《興奮気味に》
平永「しっかも、かなりの美少女つー話よ?なー気になるだろ〜?」
睦実「あんたら朝っぱらから煩いよ〜」《呆れ気味に》
睦美、男連中を横目で見ながら
恭平「……別に…興味ない……」《まだ眠たそうにボーっとしながら》
池谷「だぁー!出たぁー…椎名先生の女子興味ナッシング発言ー!」《できるだけオーバーに演じてください》
平永「おまえさ、本当マジでホモ扱いされんぞ?」《こちらもジョーク混じりに》
恭平「……あーはいはい。そうしたきゃ、そうすればいいだろ。放っておいてくれ」《俺に構うなと、軽くあしらう
》
睦実「……一々、女の子にギャーギャー騒ぎ立てる野郎もどうかと思うが……高二にもなって全く興味ないって言うのもな〜……ちょっと怖いかも」
紫「む、むっちゃん…言い過ぎ…」
睦美の隣に座っていた紫、控えめに睦美に言う。その時、ガラガラと音がして、担任教師の蜂屋が教室に入って来る
蜂屋「ほーら、おまえら席につけー!朝礼始めるぞー」
平永「待ってマシタ♪」《ウキウキしながら、席につく》
蜂屋「じゃあ…まず、転校生を紹介する。保科、入っていいぞ」
蜂屋が促すと、教室の扉が開く
ガラガラガラ…
慧子「……保科慧子です。宜しくお願いします」
恭平『お辞儀をして顔を上げた慧子と……目が合った。その瞬間……時が…止まったかと……思った。』
慧子「……大人になったら……」{リフレイン}
慧子「……5年後……恭ちゃんが読んでね」{リフレイン}
恭平『机に仕舞った……あの手紙が……俺の頭の中を過ぎっていった』
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