雪が溶けたら
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恭平&慧子→小学五年生2月後半頃
恭平「……慧子?こんなところで……何してんだ?」
恭平、校庭の片隅に、一人しゃがむ慧子に近づき声を掛ける
慧子「タイムカプセル……。皆で埋めようって約束したのにな……」
恭平「……明後日…来られないの?」
慧子「……うん。用事があって、行けないかもしれない。」
恭平「じゃあ……俺が代わりに入れておいてやろうか?」
慧子「…本当?……じゃあ、これ。」
慧子、恭平に手紙を手渡す
慧子「あ…やっぱり待って。……これ、恭ちゃんが持ってて。」《慌てて立ち上がって訂正する》
恭平「タイムカプセルに入れないの?」
慧子「うん。……5年後…恭ちゃんに読んで欲しい…。絶対、それまでに読んじゃダメだからね!」
恭平「……わ、わかった…」《慧子の勢いに圧倒されて頷く
》
慧子「約束……だから」《呟くように》
恭平『あいつは、小6に上がってすぐに……親の仕事の都合で東京に引っ越して行った。さよならも言わずに……。あっという間の出来事だった。転校する前に、慧子がくれた手紙は……何度か誘惑に負けて読もうと手を伸ばしたこともあったけど……結局、机の引き出しに仕舞われたまま……時だけが経っていった。』
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