雪が溶けたら
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慧子&恭平⇒24歳 1月後半
20慧子『私には恭ちゃんの気持ちが分かっていたから……謝ることなんてないんだよ?だって……誰もその心を縛ることなんて出来ない……』
慧子と恭平、雪が積もった道を歩いている
21慧子「やっぱり、こっちの方はもう雪が積もってるんだね…」
12恭平「あぁ。今年は早くから降り出したしな。……でも良かったのか?仕事休んでまで俺にくっついてきて。故郷が恋しくなったか?」
22慧子「違うよ〜。久々に親の顔でも見に行くかな〜って思っただけ〜。恭ちゃんみたいに一人でプラプラ東京まで遊びに行ってるのとは違いますから〜」《少しふざけるように》
13恭平「遊びに行ってたわけではないんだがな…ι」《苦笑しながら》
23慧子「あ、この道…!……昔二人で雪の中歩いたよね!」《懐かしそうに。昔を思い出して》
14恭平「あぁ…そうだな…。たしか…この道だった。慧子が帰らない!ってきかなくてな〜(笑)」《懐かしむように。後半は思い出しながら笑って》
24慧子「もう、そこら辺は忘れといてよ〜!」《慌てて照れる》
15恭平「……懐かしいなぁ…あの頃が……」《しみじみと遠い目をして》
慧子、突然恭平の手を掴む
16恭平「え……ちょ…慧子?」」《突然のことに驚いて》
25慧子「……今だけ!……今だけ……小学5年生の保科慧子でいさせて……」《必死に恭平の腕にしがみついて》
17恭平「……慧子……。……手紙…忘れててごめんな…。約束……果たしてくれて…ありがとう。お前の気持ち…嬉しかったよ」《心から悪かったという感じで深く。重い一言を発するように切実に》
26慧子「……っ。《手掴んだまま下俯き》手紙……読んで…くれたの…?」《その事実に驚きながら》
18恭平「……お前に再会してすぐにな……ごめんな……慧子……ごめん」《心からの言葉で》
27慧子「……っ…うっ……遅いよ………ばか…」《涙を流しながら。抑えていた想いが溢れ出して》
28慧子『私の中に降り積もっていた恭ちゃんへの想いが……繋いだ手の温かさで溶け出していく…。本当だね。溶けない雪はないんだよ。ほら、もうすぐ…』
29慧子&19恭平『春がやってくる』
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