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Gift.(小十佐)
お花見3

「はっ…んぅ…片倉のダン、ふぁっ」

「…」

貪るように佐助の口腔を舌で嬲るように弄り回す。
舌で歯茎や唾液腺を刺激すると佐助も抵抗するように小十郎の厚い舌に絡めようとするが先手を取られているため、上手いこと打開出来ないようだ。
時折、唇を離してやると酸素不足で真っ赤になった顔で必死に酸素を吸う。赤く涙目になった瞳を恨めし気に見つめながら。
そして、また、唇を当てる。
形勢逆転を目論みながら佐助も舌を必死に攻めようとするが、上手いこと小十郎に捕られてしまい、舌同士が当たり、絡み合ってしまう。

「ん、ふぅ…あぁっん」

唇同士を離してなかったせいなのか、佐助の白い肌は赤く林檎のように染め上っており、飲みきれなかった分の唾液が色素の薄い唇の端から流れ出ていた。

「はっ…はぁ…はぁ…」

唇を外してやると月に輝く銀色の糸が二人から引いていて、小十郎は舌でそれを絡め取る。
一方、余裕な小十郎に対し、佐助は必死に乱れた息を整えて、回りにある酸素を全て吸い込むように必死に息を吸った。
必死に息を吸い込んでいる忍びの顎を上に向かせるように上げ、親指で唇の端から流れている唾液を拭き取ってやる。

「…アンタは、何が、したい、のs「花見ってのはこんなこともやるんだぜ?だが、花見は花見でも夜桜の時だけだがな」

「知ってたか?」

意味ありげな笑顔で佐助に笑うと、また風が吹く。先程よりも穏やかな風で。
一瞬、佐助の顔が桜吹雪で見えなかったのだが、二人を横切っていた桜吹雪が風に乗っていくと出てきたのは。

「ば、ばばばばバッカじゃないの!?」

赤い顔をした緑色の忍び。桜のように色のついた顔はいつの間にか小十郎の後ろ…六尺程離れた場所に佇んでいた。

「お、おおおお俺様…帰る!!!」

乙女のように自分の腕で体を抱きながら、地に出現した"影"に引きずり込まれながら、佐助は消えて行った。
その後を見送っていた小十郎は片手を自分の顎に添えて桜を見上げた。

「…おもしれぇ奴だな」

くつくつと腹から出た声に反応するかのように桜はざわざわと声を発した。

後日、真田一行を花見に誘った時の佐助の服装は唇を守るように覆われた黒い布が目立っていたとか。




→後書き

完成が遅くなってしまって申し訳ありませんでした(>_<)
しかも「これは…甘〜いのか?!」という感じに仕上がってしまいました…。
…ダメ文で許してください\(゜ロ\)(/ロ゜)/





++++

鬼蜘蛛さまより相互記念でいただきましたっ!!
桜が好きな柑奈がお花見に関する小説をリクエストしたところ…

こんなに素敵なお花見小説をいただいてしまいました…!!

口元を隠す佐助を想像して、かなり悶えてしまいます(*^^*)

素敵すぎる小説をありがとうございます!!
鬼蜘蛛さま、大事にさせていただきますね!!


2011.04.27 柑奈

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