この胸いっぱいの、愛を。
3
窓から身を乗り出して、ありったけの声でその名前を叫んだ。
「柳―――――――!!」
「…おわ!?」
必死にボールを追いかけていた柳だったが、あたしの声に相当びっくりしたのかそのボールに足を絡ませてずっこけた。
「だっせー!!」
「おま・・・声でけぇよっ!」
動揺してる柳がおかしくて、思わず噴出す。
「ったく!何か用かよ!!」
土の上に胡坐をかいたまま、3階の窓から見下ろすあたしに向かって叫ぶ柳。
ねぇ、柳・・・。
「好き!」
「……え?」
end
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