散文置き場(短編集)
猫型ロボット(漆+佐)
3日付けの佐助くんツイッターにて、
ドラえもんに夢見る発言あり。
そこから妄想小話。
「100年後の今日ってドラえもんの誕生日なんだよ?知ってた?」
「い、や………しら、ない」
「ちゃんと誕生するのかなぁ〜」
「ッ……………!!」
夢を見るような、可愛らしい佐助の唐突な質問に漆黒は言葉が詰まった。
「楽しみだよねぇ〜………確認出来ないけど」
「そう………だな」
残念そうな表情をするので、更に可愛らしさが増す。
そして、漆黒はニヤける口元を手で覆った。
「ねぇねぇ、漆黒様ならドラえもんに何の道具借りる?」
「お、…………お前は?」
「俺?俺かぁ〜」
漆黒は顔をまじまじと見られたくなくて、質問を返した。
「俺ねぇ…………どこでもドアが欲しい」
「そうか」
「それがあれば、少しでも長く漆黒様と一緒にいられるじゃん?」
「ッ!!!」
佐助のストレートな愛情表現に漆黒は打ちのめされ、顔が真っ赤になった。
「テレた?」
「か………確信犯かよッ」
「違うよ?本心だってば」
佐助は嬉しそうに漆黒を眺める。
「で、漆黒様は?」
「………………」
可愛いと思えた笑顔が今は余裕の笑みに見えて憎い。
「俺は………………」
「何?」
「コピーロボットだな」
悔しそうに、でも真面目に答えた。
「それ、ドラえもんじゃなくてパーマンだし」
「え?違ったか??」
「し……………こくさま、かわい…………ッ!!」
素で間違えた漆黒に佐助はきゅんとしてしまった。
「笑うな」
「笑ってない、ごめん………でも何で?」
「………………もう1人自分がいたら楽じゃん」
「漆黒様らしいなぁ〜」
変なところは細かいくせに面倒くさがりの漆黒ならではの回答だった。
「漆黒様が2人いたら、1人連れて帰ってもいい?そうすればどこでもドアなくてもいいや」
「駄目だ」
「何で?」
「………………もう1人の俺が1人じゃ可哀想だ」
「ッ!!!」
拗ねるかのように唇が少し尖った漆黒に、佐助は息を飲んだ。
「わ、笑うなッ!」
「笑ってない!漆黒様超可愛い!!やっぱりどこでもドアにしよう!俺、漆黒様と一緒にいたいよもぉ〜!!!」
「うるさいッ」
照れ臭く、お互いが愛おしく、
100年先は無理だけど
少しでも長く、長く
共に過ごそう。
12.09.03
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オマケ
政宗「コピーロボットがあれば3Pが出来ると何故答えんのか?」
小十郎「お屋形様、夢を壊さないで下さいませ」
ドラえもん生誕まで100年を切りました!
佐助くんのツイートが可愛くて困る!!
猫型にちなんで、
ネコ×ネコな2人でした。
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